【食道がん:一次治療(OS、PFS)】「オプジーボ+化学療法」vs「化学療法」

CheckMate 648(NEJM)                    

進行または転移性の食道扁平上皮がんと診断された人が初めての治療を考える場合、「オプジーボ+化学療法(5-FUシスプラチン)」治療または「オプジーボヤーボイ」治療を選択することで「化学療法」を選択した場合を上回る生存期間が期待できる。

オプジーボ+化学療法」治療を受けた47%、「オプジーボヤーボイ」治療を受けた32%、「化学療法単独」治療を受けた36%の人がグレード3または4の治療関連有害事象を経験した。

オプジーボ+化学療法」治療を受けた321名中、163名(51%)が治療中止後に次の治療を受け、そのうち9名が根治的治療を受けた。さらなる治療を受けた163名(100%)中、16名(10%)は抗PD-1/PD-L1抗体治療を受けた(そのうち、オプジーボは13名(8%))。148名が殺細胞性抗がん剤治療を含む治療を受け、内訳はパクリタキセル75名(46%)、ドセタキセル44名(27%)、5-FU43名(26%)、シスプラチン33名(20%)、ネダプラチン18名(11%)、S-1 16名(10%)、オキサリプラチン 12名(7%)、カルボプラチン 12名(7%)だった。

また、「オプジーボヤーボイ」治療を受けた325名中、168名(52%)が治療中止後に次の治療を受け、そのうち5名が根治的治療を受けた。さらなる治療を受けた168名(100%)中、14名(10%)は抗PD-1/PD-L1抗体治療を受けた(そのうち、オプジーボは12名(8%))。149名が殺細胞性抗がん剤治療を含む治療を受け、内訳は5-FU 108名(64%)、シスプラチン102名(61%)、パクリタキセル51名(30%)、ドセタキセル30名(18%)、オキサリプラチン 16名(10%)、ネダプラチン11名(7%)、カルボプラチン 11名(7%)、S-1 10名(6%)だった。

本試験の結果に基づいて、2021年9月14日、「オプジーボヤーボイ」および「オプジーボ+化学療法」の両併用療法について、「根治切除不能な進行・再発食道がん」を対象とした国内製造販売承認事項の一部変更承認申請が行われ、2022年5月26日承認された。

【発表】

2022年2月3日

【試験名】

CheckMate 648(Phase 3)〔NCT03143153/jRCT2080223543

【試験参加国】

日本(秋田大学医学部附属病院、弘前大学医学部附属病院、国立がん研究センター東病院、愛媛県立中央病院、四国がんセンター、九州がんセンター、九州大学病院、福島県立医科大学附属病院、岐阜大学医学部附属病院、群馬県立がんセンター、広島大学病院、北海道大学病院、兵庫県立がんセンター、神戸市立医療センター中央市民病院、神戸大学医学部附属病院、石川県立中央病院、鹿児島大学病院、東海大学医学部付属病院、聖マリアンナ医科大学病院、北里大学病院、横浜市立大学附属病院、北里大学病院、熊本大学病院、京都府立医科大学附属病院、東北大学病院、新潟県立がんセンター新潟病院、川崎医科大学附属病院、岡山大学病院、関西医科大学附属病院、大阪国際がんセンター、近畿大学病院、大阪大学医学部附属病院、大阪医科薬科大学病院、埼玉医科大学国際医療センター、埼玉県立がんセンター、静岡がんセンター、獨協医科大学病院、都立駒込病院、聖路加国際病院、国立がん研究センター中央病院、がん研有明病院、虎の門病院、東邦大学医療センター 大森病院、昭和大学病院、慶應義塾大学病院、東京女子医科大学病院、富山大学附属病院、和歌山県立医科大学附属病院、山口大学医学部附属病院、千葉県がんセンター、千葉大学医学部附属病院、京都大学医学部附属病院、静岡県立総合病院)、米国、アルゼンチン、オーストラリア、オーストリア、ブラジル、カナダ、チリ、中国、コロンビア、チェコ、デンマーク、フランス、香港、イタリア、韓国、メキシコ、ペルー、ポーランド、ポルトガル、ルーマニア、ロシア、シンガポール、スペイン、台湾、トルコ、英国

【原著】

N Engl J Med 2022;386:449-62. [PubMed: 35108470]

【さらに詳しく】

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【添付文書における表記】

化学療法未治療の根治切除不能な進行・再発の食道癌*29患者970例(日本人患者394例を含む。本剤とイピリムマブ(遺伝子組換え)併用(N+I併用)*30群325例、本剤と化学療法(フルオロウラシルとシスプラチンとの併用)併用(N+C併用)*31群321例、化学療法群324例)を対象に、化学療法を対照として、N+I併用群及びN+C併用群の有効性及び安全性を検討した。主要評価項目であるTPS≧1%集団における無増悪生存期間について、N+C併用群は化学療法群に対し統計学的に有意な延長を示した。また、もう一つの主要評価項目であるTPS≧1%集団における全生存期間について、N+I併用群及びN+C併用群はいずれも化学療法群に対し、統計学的に有意な延長を示した。さらに、事前に規定された検定手順及び有意水準の割当てに従って検定が行われた結果、副次評価項目とされたITT集団における全生存期間について、N+I併用群及びN+C併用群はいずれも化学療法群に対し、統計学的に有意な延長を示した(2021年1月18日データカットオフ)。

*29:病理組織学的検査において扁平上皮癌又は腺扁平上皮癌(主に扁平上皮癌が分化)と診断され、大動脈、気管等への明らかな浸潤を認めない患者が対象とされた。

*30:本剤1回3mg/kg(体重)を2週間間隔注7)、イピリムマブ(遺伝子組換え)1回1mg/kg(体重)を6週間間隔で点滴静注した。併用投与時においては、本剤を最初に投与し、イピリムマブ(遺伝子組換え)は本剤の投与終了から30分以上の間隔をおいて投与を開始した。

*31:4週間を1サイクルとして、本剤1回240mgを2週間間隔、フルオロウラシル800mg/m²/日を各サイクルの1日目から5日目まで(5日間)、シスプラチン80mg/m²を各サイクルの1日目に静脈内投与した。本剤と化学療法を同日に投与する場合は本剤を最初に投与し、フルオロウラシル及びシスプラチンは本剤の投与終了から30分以上間隔をおいて投与を開始した。

N+I併用群の安全性評価対象322例中256例(79.5%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。主な副作用は、発疹55例(17.1%)、甲状腺機能低下症43例(13.4%)、そう痒症43例(13.4%)であった。N+C併用群の安全性評価対象310例中297例(95.8%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。主な副作用は、悪心182例(58.7%)、食欲減退132例(42.6%)、口内炎98例(31.6%)、貧血93例(30.0%)、好中球数減少65例(21.0%)、疲労61例(19.7%)、下痢60例(19.4%)、便秘59例(19.0%)、嘔吐56例(18.1%)、倦怠感50例(16.1%)であった。