【腎細胞がん:二次治療(OS)】「オプジーボ」vs「アフィニトール」

CheckMate 025(NEJM)                    

進行淡明細胞型腎細胞がんと診断され、1または2ラインの治療を受けた人が次の治療を考える場合、「オプジーボ」治療を選択することで「アフィニトール」治療を選択した場合を上回る生存期間が期待できる。

この結果を受けて、米国では2015年11月23日に「血管新生阻害薬の治療歴を有する進行期腎細胞がん 」への適応追加が承認され、欧州では2016年4月8日に「治療歴を有する成人の進行期腎細胞がん」 への適応追加が承認された。日本では2015年12月11日に承認申請し、2016年8月26日に「根治切除不能な腎細胞癌」への適応追加が承認された。

【発表】

2015年9月25日

【試験名】

CheckMate 025(Phase 3)〔NCT01668784/jRCT2080221968

【試験参加国】

日本(秋田大学医学部附属病院、大阪大学医学部附属病院、京都府立医科大学附属病院、神戸大学医学部附属病院、九州大学病院、熊本大学病院、岩手医科大学附属病院、浜松医科大学医学部附属病院、徳島大学病院、横浜市立大学附属病院、山形大学医学部附属病院、千葉県がんセンター、近畿大学病院、日本医科大学付属病院、東京大学医学部附属病院、がん研有明病院、慶應義塾大学病院、東京女子医科大学病院、帝京大学医学部附属病院、札幌医科大学付属病院、北海道大学病院)、米国、アルゼンチン、オーストラリア、オーストリア、ベルギー、ブラジル、カナダ、チェコ、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシア、アイルランド、イスラエル、イタリア、ノルウェー、ポーランド、ルーマニア、ロシア、スペイン、スウェーデン、英国

【原著】

N Engl J Med. 2015;373:1803-13. [PubMed:26406148]

【さらに詳しく】

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【添付文書における表記】

血管新生阻害作用を有する抗悪性腫瘍剤(アキシチニブスニチニブソラフェニブパゾパニブ等)を含む化学療法歴を有する進行性又は転移性の淡明細胞型腎細胞癌患者821例(日本人患者63例を含む。本剤群410例、エベロリムス群411例)を対象に、エベロリムスを対照として本剤3mg/kgを2週間間隔で点滴静注注1)したときの有効性及び安全性を検討した。主要評価項目である全生存期間(中央値[95%信頼区間])の中間解析結果は、本剤群で25.00[21.75~NE*12]ヵ月、エベロリムス群で19.55[17.64~23.06]ヵ月であり、本剤はエベロリムスに対し統計学的に有意な延長を示した(ハザード比0.73[98.52%信頼区間:0.57~0.93]、p=0.0018[層別log-rank検定]、2015年6月18日データカットオフ)。また、安全性評価対象406例中319例(78.6%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。主な副作用は、疲労134例(33.0%)、悪心57例(14.0%)、そう痒症57例(14.0%)、下痢50例(12.3%)、食欲減退48例(11.8%)、発疹41例(10.1%)であった。

また、日本人部分集団63例(本剤群37例、エベロリムス群26例)の全生存期間(中央値[95%信頼区間])の中間解析結果は、本剤群で27.37[23.62~NE*12]ヵ月、エベロリムス群でNE*12[NE~NE]ヵ月であった(ハザード比1.50[95%信頼区間:0.49~4.54]、2015年6月18日データカットオフ)。

*12:NEは推定不能