CheckMate 142(Lancet Oncol)
ミスマッチ修復欠損またはマイクロサテライト不安定性の頻度が高い人は、「オプジーボ」の効果が期待できる。
試験では、74例中23例(31.1%)が「オプジーボ」治療に奏効し、51例(69%)が12週間以上、病勢をコントロールできた。
本試験結果に基づき、2020年2月21日、「オプジーボ」の効能・効果として「癌化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌」にも適応が拡大された。
【発表】
2017年7月19日
【試験名】
CheckMate 142(Phase 2)〔NCT02060188〕
【試験参加国】
米国、オーストラリア、ベルギー、カナダ、フランス、アイルランド、イタリア、スペイン
【原著】
Lancet Oncol. 2017; 18: 1182–1191 [PubMed: 28734759]
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【添付文書における表記】
〈がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌〉
海外第Ⅱ相試験(CA209142試験)(単独投与、併用投与)
①フッ化ピリミジン系抗悪性腫瘍剤及び②オキサリプラチン又はイリノテカン塩酸塩水和物を含む化学療法歴のある治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)又はミスマッチ修復欠損(dMMR)を有する結腸・直腸癌患者74例を対象に、本剤3mg/kgを2週間間隔で点滴静注注1)した。主要評価項目である奏効率(RECIST ガイドライン1.1版に基づく治験責任医師判定によるCR又はPR)の結果は、31.1%(95%信頼区間:20.8~42.9%、2016年8月10日データカットオフ)であった。
また、安全性評価対象74例中51例(68.9%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。主な副作用は、疲労17例(23.0%)、下痢16例(21.6%)、そう痒症10例(13.5%)、リパーゼ増加9例(12.2%)、発疹8例(10.8%)であった。
①フッ化ピリミジン系抗悪性腫瘍剤及び②オキサリプラチン又はイリノテカン塩酸塩水和物を含む化学療法歴のある治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)又はミスマッチ修復欠損(dMMR)を有する結腸・直腸癌患者119例を対象に、本剤とイピリムマブ(遺伝子組換え)を併用投与した*。主要評価項目である奏効率(RECIST ガイドライン1.1版に基づく治験責任医師判定によるCR又はPR)の結果は、54.6%(95%信頼区間:45.2~63.8%、2017年7月6日データカットオフ)であった。また、安全性評価対象119例中87例(73.1%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。主な副作用は、下痢26例(21.8%)、疲労21例(17.6%)、そう痒症20例(16.8%)、発熱18例(15.1%)、AST増加17例(14.3%)、甲状腺機能低下症16例(13.4%)、悪心15例(12.6%)、ALT増加14例(11.8%)、甲状腺機能亢進症13例(10.9%)、発疹13例(10.9%)であった。
*:本剤1回3mg/kg(体重)とイピリムマブ(遺伝子組換え)1回1mg/kg(体重)を同日に3週間間隔で4回点滴静注した後、本剤1回3mg/kg(体重)を2週間間隔で点滴静注注4)した。併用投与時においては、本剤を最初に投与し、イピリムマブ(遺伝子組換え)は本剤の投与終了から30分以上の間隔をおいて投与を開始した。