
CUPISCO(Lancet)
切除不能な原発不明がんと診断され、3サイクルの化学療法後に病勢の進行が認められなかった人が次の治療を考える場合、「包括的ゲノムプロファイリングに基づく分子標的治療」を選択することで、「化学療法の継続」を選択した場合を上回る無増悪生存期間が期待できる。
包括的ゲノムプロファイリングに基づく分子標的治療は下記のとおり。
- ALK、RET融合遺伝子または転座:アレセンサ
- NTRK1/2/3融合遺伝子、ROS1転座:ロズリートレク
- IDH1遺伝子変異:ティブソボ
- BRCA1、BRCA2、PALB2、RAD51B/C/D、gLOH:リムパーザ
- FGFR1、FGFR2、FGFR3遺伝子変異:ペマジール
- PTCH1、SMO遺伝子変異:ビスモデギブ
- EGFR遺伝子変異:タルセバ+アバスチン
- ALT1、PIC3CA、PTEN:イパタセルチブ+パクリタキセル
- BRAF V600遺伝子変異、BRAF K601E:ゼルボラフ+コビメチニブ
- HER2遺伝子変異:フェスゴ+化学療法
- 高TMB:テセントリク
- 低TMBまたはTMB不明:テセントリク+化学療法
【発表】
2024年7月31日
【試験名】
CUPISCO(Phase 2)〔NCT03498521〕
【試験実施国】
日本(愛知県がんセンター、国立がん研究センター東病院、九州がんセンター)、オーストラリア、オーストリア、ブラジル、ブルガリア、チリ、コロンビア、クロアチア、チェコ、デンマーク、エストニア、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、アイルランド、イスラエル、イタリア、韓国、ラトビア、メキシコ、オランダ、ノルウェー、ペルー、ポーランド、ポルトガル、ルーマニア、スペイン、スイス、タイ、トルコ、英国
【原著】
Lancet 2024; 404: 527-39 [PubMed: 39096924]
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