前立腺がんでは、アンドロゲン受容体(AR)シグナルがCyclin D–CDK4/6経路を活性化し、細胞増殖やホルモン療法抵抗性を促進することが知られている。乳がんで内分泌療法とCDK4/6阻害薬の併用が治療成績を向上させたことから、同様の戦略を前立腺がんにも応用する目的でCYCLONE試験群が設計された。
CYCLONE 1試験でベージニオ単剤の抗腫瘍活性が確認され、これを基盤としてザイティガとの併用効果を検証するCYCLONE 2(mCRPC対象)およびCYCLONE 3(高リスクmHSPC対象)が企画された。これらの試験は、ARシグナルとCDK4/6経路の二重阻害により、抵抗性の遅延と治療効果の最大化を目指している。

