DASISION(NEJM)
新たに診断された慢性期慢性骨髄性白血病の人が初めての治療を考える場合、「スプリセル」治療を選択することで「グリベック」治療を選択した場合に比べ、12ヵ月までに細胞遺伝学的完全奏効を得られる確率が高まる。
分子遺伝学的大奏効率も「スプリセル」治療のほうが「グリベック」治療より高く(46% vs 28%; p<0.0001)、達成までの期間も短かった(p<0.0001)。
「スプリセル」治療を受けた5例(1.9%)、「グリベック」治療を受けた9例(3.5%)が移行期または急性転化に進行した。
【発表】
2010年6月5日
【試験名】
DASISION(Phase 3)〔NCT00481247〕
【試験参加国】
日本(日本赤十字社愛知医療センター名古屋第二病院、亀田総合病院、福岡大学病院、岩手医科大学附属病院、今村総合病院、横浜市立大学附属市民総合医療センター、京都府立医科大学附属病院、岡山大学病院、大阪公立大学医学部附属病院、都立駒込病院、NTT東日本 関東病院)、米国、アルゼンチン、オーストラリア、オーストリア、ベルギー、ブラジル、チリ、中国、コロンビア、チェコ、デンマーク、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、インド、イタリア、韓国、メキシコ、オランダ、ペルー、ポーランド、ロシア、シンガポール、スペイン、トルコ
【原著】
N Engl J Med. 2010;362:2260-70. [PubMed: 20525995]
【さらに詳しく】
- 新たに慢性期慢性骨髄性白血病と診断された患者に対するダサチニブとイマチニブの比較〔NEJM日本語アブストラクト〕
- ダサチニブはイマチニブより慢性期の慢性骨髄性白血病(CML-CP)の完全寛解率が高い【ASCO2010】〔日経メディカル〕
【こちらの図鑑も合わせて見る】
【添付文書における表記】
本剤(初回用量100mg1日1回)の投与を受けた初発の慢性期慢性骨髄性白血病患者258例(日本人安全性評価対象26例を含む)の副作用発現頻度は,79.8%(206/258例)であった。主な副作用は,下痢17.4%(45/258例),頭痛11.6%(30/258例),胸水10.1%(26/258例)であった。また,主なグレード3又は4の臨床検査値異常は,好中球減少症20.7%(53/256例),血小板減少症19.1%(49/256例),貧血10.2%(26/256例)であった。