【小児慢性骨髄性白血病:二次治療】タシグナ

DIALOG(Blood)                         

慢性骨髄性白血病と診断され、グリベックまたはスプリセル抵抗性または不耐容となった小児33名が「タシグナ」治療を受けた結果、39.4%の小児が6サイクル時点で分子遺伝学的大奏効率が得られた。

【発表】

2019年12月5日

【試験】

DIALOG(Phase 2)〔NCT01844765

【試験参加国】

米国、フランス、ハンガリー、イタリア、日本、韓国、マレーシア、オランダ、ロシア、スペイン、タイ、トルコ、英国

【原著】

Blood. 2019 ;134:2036-2045. [PubMed: 31511239]

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【添付文書における表記】

初発もしくはイマチニブ又はダサチニブに抵抗性又は不耐容の患者58例(日本人9例を含む)を対象に非盲検、非対照試験を実施し、ニロチニブ230mg/m2を1日2回投与した。

MMRが得られた患者の割合は、主要評価項目であるサイクル6時点で39.4%(33例中13例)であった。

イマチニブ又はダサチニブ抵抗性又は不耐容の慢性期の慢性骨髄性白血病患者(小児)に対する分子遺伝学的効果

 

N=33

サイクル6時点でのMMR達成率

39.4%(13/33)

95%信頼区間

22.9~57.9

1サイクル:28日間
曝露期間(休薬期間を含む)の中央値(最小値~最大値):15.6ヵ月(0.7~30.9ヵ月)
MMR:BCR-ABL1転写量がベースライン標準値から3log以上減少又は末梢血中のBCR-ABL転写量比が標準化されたベースライン値の0.1%以下に低下

副作用発現頻度は、86.2%(初発及びイマチニブ又はダサチニブに抵抗性又は不耐容の患者50/58例、日本人9例を含む)であった。主な副作用は頭痛27.6%(16例)、高ビリルビン血症、発疹各20.7%(12例)、悪心15.5%(9例)、斑状丘疹状皮疹13.8%(8例)、嘔吐12.1%(7例)、脱毛症10.3%(6例)等であった。検査値異常の主な副作用は、血中ビリルビン増加31.0%(18例)、ALT増加29.3%(17例)、AST増加24.1%(14例)等であった。(用法及び用量の一変承認時までの集計)

注1)本剤の承認された用法及び用量は、初発の慢性期の慢性骨髄性白血病の場合、成人では1回300mgを1日2回である。