HR陽性の転移性乳がんと診断され、アロマターゼ阻害薬治療を受けたことがある女性が次の治療を考える場合、ESR1変異が検出されたならば「フェソロデックス」治療を選択しすることで「アロマシン」治療を選択した場合を上回る無増悪生存期間が期待できる。「アロマシン」治療に奏効した人はいなかったのに対し、「フェソロデックス」治療の奏効率は9.5%であった(p=0.012)。
ESR1変異が検出された人では「フェソロデックス」治療を受けた人の80%が1年後も生存していたのに対し、「アロマシン」治療を受けた人では有意に少なく62%であった(p=0.04)。
血中循環腫瘍 DNAにて、D538G、 Y537X、E380Q/S463Pが検出された女性では、「フェソロデックス」治療と「アロマシン」治療の無増悪生存期間は同程度であった。
【発表】
2020年6月16日
【分析】
下記の試験のメタアナリシス
- EFECT(Phase 3)
- SoFEA(Phase 3)〔NCT00253422 (英国)〕〔NCT00944918 (韓国)〕
【原著】
Clin Cancer Res. 2020;26:5172-5177. [PubMed: 32546646]