【多発性骨髄腫:二次治療(治療ライン別解析)】「カイプロリス+デキサメタゾン」vs「ベルケイド+デキサメタゾン」

ENDEAVOR(Leukemia)                     

既治療の多発性骨髄腫の人は「カイプロリスデキサメタゾン」治療を選択することで、「ベルケイドデキサメタゾン」治療を選択した場合に比べて、無増悪生存期間の大幅な延長が期待できるが、二次治療としても三次治療としても、既に「レブラミド」治療を受けていても、受けていなくてもその効果は期待できる。

試験では「カイプロリスデキサメタゾン」治療を受けた人のうち、二次治療として受けた場合の無増悪生存期間は22.0ヵ月(vs. 10.1ヵ月)、三次治療以降として受けた場合は14.9ヵ月(vs. 8.4ヵ月)であった。既に「レブラミド」治療を受けたことがある場合は12.9ヵ月(vs. 7.3ヵ月)、受けたことがある場合は22.0ヵ月(vs. 10.2ヵ月)であった。

カイプロリスデキサメタゾン」治療の奏効率は、二次治療として受けた場合は81.9%(vs. 65.5%)、三次治療以降として受けた場合は72.0%(vs. 59.7%)であった。既に「ベルケイド」治療を受けたことがある場合は71.2%(vs. 60.3%)、既に「レブラミド」治療を受けたことがある場合は70.1%(vs. 59.3%)であった。

【発表】

2016年8月5日

【試験名】

ENDEAVOR(Phase 3)〔NCT01568866

【試験参加国】

日本(九州大学病院、JCHO京都鞍馬口医療センター、京都府立医科大学附属病院、岡山医療センター、徳島県立中央病院、日本赤十字社医療センター、名古屋市立大学病院、豊橋市民病院、九州がんセンター、大垣市民病院、群馬大学医学部附属病院、札幌医科大学附属病院、神戸市立医療センター中央市民病院、東海大学医学部付属病院、新潟県立がんセンター新潟病院、大阪大学医学部附属病院、栃木県立がんセンター、国立がん研究センター中央病院、がん研有明病院、虎の門病院、東京医科大学病院、災害医療センター)、韓国、台湾、タイ、米国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、オーストリア、ベルギー、ブラジル、ブルガリア、チェコ、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、イスラエル、イタリア、ポーランド、ルーマニア、ロシア、スロバキア、スペイン、ウクライナ、英国

【原著】

Leukemia. 2017 ;31:115-122. [PubMed:27491641]

【こちらの図鑑も合わせて見る】

【多発性骨髄腫:二次治療(PFS)】「カイプロリス+デキサメタゾン」vs「ベルケイド+デキサメタゾン」
ENDEAVOR(Lancet Oncol)                     多発性骨髄腫と診断され、何らかの治療後に再発または難治性であった人が次の治療を考える場合、「カイプロリス+デキサメタゾン」治療を選択することで「ベルケイド+デキサメタゾン」治療を選択した場合を上 ...
【多発性骨髄腫:二次治療(OS)】「カイプロリス+デキサメタゾン」vs「ベルケイド+デキサメタゾン」
ENDEAVOR(Lancet Oncol)                     多発性骨髄腫と診断され、再発または治療抵抗性となった人が次の治療を考える場合、「カイプロリス+デキサメタゾン」治療を選択することで「ベルケイド+デキサメタゾン」治療を選択した場合を上回る生存期が ...
【多発性骨髄腫:二次治療(治療ライン別解析)】「カイプロリス+デキサメタゾン」vs「ベルケイド+デキサメタゾン」
ENDEAVOR(Leukemia)                      既治療の多発性骨髄腫の人は「カイプロリス+デキサメタゾン」治療を選択することで、「ベルケイド+デキサメタゾン」治療を選択した場合に比べて、無増悪生存期間の大幅な延長が期待できるが、二次治療としても三次 ...
【多発性骨髄腫(アジア人):二次治療】「カイプロリス+デキサメタゾン」vs「ベルケイド+デキサメタゾン」
ENDEAVOR(Int J Hematol)                    アジア人においても再発または治療抵抗性の人が次の治療を考える場合、「カイプロリス+デキサメタゾン」併用療法を選択することで無増悪生存期間の延長が期待できる。 「カイプロリス+デキサメタゾン」併用 ...