EORTC 22033-26033(Lancet Oncol)
高リスクの低悪性度神経膠腫と診断された人が初めての治療を考える場合、「テモダール」治療を選択しても「放射線療法」を選択した場合を上回る無増悪生存期間は期待しにくい。
グレード3または4の血液毒性は「テモダール」治療で多くなる。試験の結果によると、「放射線療法」を受けた人では1% 未満であったのに対し、「テモダール」治療を受けた人では14% の人が経験した。グレード3または4の感染症は「テモダール」治療を受けた人の3%が経験し、「放射線療法」を受けた人では1%であった。中等症から重症の倦怠感は「テモダール」治療を受けた人の7%が経験し、「放射線療法」を受けた人では3%が経験した。
本試験は低悪性度神経膠腫の初期治療として「化学療法単独」の有効性を初めて評価した無作為化比較試験であり、無作為化の前に腫瘍の分子サブタイプ(1pなど)による層別化を前向きに組み込んだ初めての試験である点に大きな新規性がある。
本試験により、低悪性度神経膠腫の患者であっても、分子サブタイプによって最適な治療アプローチが異なることが明確に示された。IDH変異と1p/19q共欠失の検査は初期診断の必須項目として組み込まれるべきであると強調されている。特に、「IDH遺伝子変異陽性/non-codel」の腫瘍に対しては初期治療としての化学療法単独は避けるべき(有害である可能性)と示唆された一方で、「IDH遺伝子変異陽性/codel」の予後良好な腫瘍に対しては、将来的な放射線の晩期毒性を避けるための初期治療としてテモダール単独療法が選択肢となり得ることを支持する結果となっている。
【発表】
2016年9月27日
【試験名】
EORTC 22033-26033 (Phase 3)〔NCT00182819〕
【試験参加国】
オーストラリア、オーストリア、ベルギー、カナダ、エジプト、フランス、ドイツ、ハンガリー、イスラエル、イタリア、ルクセンブルク、オランダ、ニュージランド、ポルトガル、シンガポール、スペイン、スウェーデン、スイス、英国
【原著】
Lancet Oncol. 2016 ;17:1521-1532. [PubMed:27686946]
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