【濾胞性リンパ腫:一次治療(ORR)】エプキンリ+リツキサン+レブラミド

EPCORE NHL-2(Lancet Haematol)                      

濾胞性リンパ腫と診断された41名が初めての治療として「エプキンリ+リツキサン+レブラミド」治療を受けた結果、39名(95%)の人が治療に奏効した。

未治療FLに対する新たなケモフリー標準治療への布石
一次治療から骨髄抑制や脱毛を伴う細胞傷害性化学療法を完全に排除しつつ、従来の化学療法以上の抗腫瘍効果と生存ベネフィットをもたらした。本成績は、未治療濾胞性リンパ腫における「新たな一次治療の標準治療」の強力な候補となることを裏付けている。

末梢血における深い分子学的クリアランスの達成
MRD評価可能患者における陰性化率が100%に達し、血中の循環腫瘍クローンを極めて高い感度(10⁻⁶)で消滅させられることが分子生物学的に証明された。これにより、長期の治療フリー期間(無増悪生存)へ繋がる質の高い寛解を早期に獲得可能となる。

長期のB細胞枯渇に伴う感染症マネジメントの極めて高い重要性

最大2年にわたるエプキンリおよびレブラミドの長期併用は、持続的かつ深刻なB細胞の枯渇および低ガンマグロブリン血症をもたらす。実際、本試験ではCOVID-19を含む感染症の発生率が高く(29%がグレード3以上)、PMLや敗血症性ショックによる過剰死亡(7%)も報告された。実臨床への導入にあたっては、アシクロビルやST合剤などの抗ウイルス・抗菌薬の厳格な予防投与、IVIG(免疫グロブリン製剤)の適時補充、G-CSF製剤を用いた好中球減少の徹底的なプロアクティブ管理が必須となる。

CRS管理の安全性と外来移行への確証

サイトカイン放出症候群(CRS)は全例がグレード 1〜2の軽症に抑えられ、Day 15以降は外来での安全な治療管理が可能であることが示された。なお、本試験(EPCORE NHL-2)ではエプキンリの2段階漸増法が用いられたが、現在進行中のPhase 3試験(EPCORE FL-2試験)では、CRSをさらに低減・軽症化させる3段階漸増法(3-step-up)が採用されており、実臨床での外来移行をさらに推進することが期待されている。

【発表】

2026年9月

【試験名】

EPCORE NHL-2(Phase 1/2b)〔NCT04663347〕

【試験参加国】

米国、オーストラリア、ベルギー、チェコ、デンマーク、フィンランド、フランス、イタリア、オランダ、ノルウェー、スペイン、英国

【原著】

Lancet Haematol. 2026 13; e614-e625.  [PubMed: 42660129]

【さらに詳しく】