
進行胃がんと診断された人が初めての化学療法を考える場合、「S-1+オキサリプラチン(SOX療法)」治療を選択しても「 S-1+シスプラチン」治療を選択した場合に劣らない無増悪生存期間が期待できる。主要評価項目である無増悪生存期間では非劣性が示されたが、生存期間は主解析で非劣性が示されなかった。
SOX療法におけるGrade3以上の有害事象は、好中球減少症(19.5% vs 41.8% )、貧血(15.1% vs 32.5%)、低ナトリウム血症(4.4% vs 13.4%)、発熱性好中球減少(0.9% vs 6.9%)、感覚性神経障害(4.7% vs 0%)。SOX療法では発熱性好中球減少や重篤な有害事象の発現率が有意に低く、忍容性の高さが示唆された。
2つのレジメンの延命効果は同等だが、シスプラチンは腎毒性が強いため、投与当日も含め3日間輸液を点滴し続けなければならず、入院下での投与となる。「S-1+シスプラチン」併用療法では、5週に1回、1週間程度入院しなければならない。「オキサリプラチン」では、輸液の持続静注は不要なため、外来での投与が可能。SOX療法では、3週に1回、外来に通院すればよい。
【発表】
2014年10月14日
【試験名】
G-SOX(Phase 3)〔JapicCTI-101021〕
【試験実施国】
日本
【原著】
Ann Oncol. 2015;26:141-8. [PubMed:25316259]
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