【乳がん:術後治療(10年OS)】「加速乳房部分照射」vs「全乳房照射」

GEC-ESTRO(Lancet Oncol)                    

低リスクの浸潤性乳管がんまたは非浸潤性乳管がんと診断された女性が乳房温存術後の放射線療法を考える場合、「加速乳房部分照射」を選択しても、「全乳房照射」を選択した場合に劣らない局所再発の抑制が期待できる。10年局所再発率は、「全乳房照射」を受けた女性で1.58%であったのに対し、「加速乳房部分照射」を受けた女性では3.51%とその率1.93%であった(p=0.074)。

「加速乳房部分照射」を受けた女性では、治療晩期のグレード3以上の治療関連有害事象の発現が軽減されることが期待できる。試験では「全乳房照射」を受けた女性で4%であったのに対し、「加速乳房部分照射」を受けた女性では1%であった(p=0.021)。

【発表】

2023年2月1日

【試験名】

GEC-ESTRO(Phase 3)〔NCT00402519

【試験参加国】

オーストリア、ドイツ、ハンガリー、ポーランド、スペイン

【原著】

Lancet Oncol 2023; 24: 262–72. [PubMed: 36738756]

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