【トライアル図鑑】IDEA(大腸がん)

IDEA                               

IDEA研究では、補助化学療法を3ヵ月に短縮しても6ヵ月と同等の効果(非劣性)があるかを検証するために、6つのPhase 3試験(TOSCA、SCOT、IDEA France、CALGB/SWOG 80702、HORG、ACHIEVE)を統合して解析された。

全集団としては非劣性が証明されなかったが、CAPOX使用例、特に再発低リスク例においては3ヵ月投与と同程度の再発抑制効果を示した。一方、FOLFOX使用例、高リスク例では6ヶ月の治療が望ましい。本副作用軽減の観点からも、治療選択は患者のリスク分類、レジメンの選択、生活の質を考慮した個別化が推奨される。

 

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【トライアル図鑑】IDEA(大腸がん)
IDEA                                IDEA研究では、補助化学療法を3ヵ月に短縮しても6ヵ月と同等の効果(非劣性)があるかを検証するために、6つのPhase 3試験(TOSCA、SCOT、IDEA France、CALGB/SWOG 80702 ...
【結腸がん:術後治療(3年DFS)】「3ヵ月」vs「6ヵ月」
IDEA(NEJM)                            術後補助化学療法の期間を考える場合、「3ヵ月間への短縮」を選択することで、「標準的な6ヵ月間」に比べ、3年無病生存率が低下する可能性が高い。 「CAPOX」を選択した場合やT1-3N1の人は「3ヵ月」でも ...
【結腸がん:術後治療(5年OS)】「3ヵ月」vs「6ヵ月」
IDEA(Lancet Oncol)                        「CAPOX」による術後補助化学療法の期間を考える場合、「3ヵ月」を選択しても「6ヵ月」を選択した場合に劣らない5年生存率が期待できる。 【発表】 2020年12月1日 【原著】 Lancet O ...
【大腸がん(50歳未満):術後治療(3年DFS)】「3ヵ月」vs「6ヵ月」
IDEA(JCO)                            50歳未満で高リスクⅢ期大腸がんと診断された人は、治療アドヒアランスが良好で、治療強度が高いにも関わらず、再発リスクが高く、術後補助化学療法の期間として6ヵ月を選択しても3ヵ月を選択した場合を上回る3年無イ ...

 

IDEA研究を構成する試験

ACHIEVE(日本)

【結腸がん:術後治療(3年DFS)】「3ヵ月」vs「6ヵ月」
ACHIEVE(JAMA Oncol)                      Ⅲ期結腸がんと診断された日本人がオキサリプラチンを含む術後補助化学療法の期間を考える場合、「3ヵ月」を選択することで、「6ヵ月」に比べ、3年無イベント生存率を低下させることなく、末梢神経障害の発現率 ...
【結腸がん:術後治療(5年OS)】「3ヵ月」vs「6ヵ月」
ACHIEVE(JCO)                          Ⅲ期結腸がんと診断された日本人が手術後の補助化学療法の期間を考える場合、「6ヵ月」から「3ヵ月」に短縮しても、5年生存率を損なうことなく、長期にわたる末梢性神経障害の発現率の減少が期待できる。 【発表】 ...
【結腸がん(低リスク):術後治療(5年OS)】「3ヵ月」vs「6ヵ月」
ACHIEVE(JCO)                          Ⅲ期結腸がん(低リスク)と診断された日本人が手術後の補助化学療法の期間を「6ヵ月」から「3ヵ月」に短縮しても、5年生存率に差はない。 【発表】 2022年5月5日 【試験名】 ACHIEVE(Phase ...
【結腸がん(高リスク):術後治療(5年OS)】「3ヵ月」vs「6ヵ月」
ACHIEVE(JCO)                          Ⅲ期結腸がん(高リスク)と診断された日本人が手術後の補助化学療法の期間を「6ヵ月」から「3ヵ月」に短縮しても、5年生存率に差はない。 【発表】 2022年5月5日 【試験名】 ACHIEVE(Phase ...
【結腸がん:術後治療(末梢神経障害発症率)】「3ヵ月」vs「6ヵ月」
ACHIEVE(ESMO Open)                      手術後の補助化学療法の期間を考える場合、「6ヵ月」から「3ヵ月」への短縮を選択することで、末梢神経障害発症の抑制が期待できる。日本におけるPhase3試験「ACHIEVE」の結果。 【発表】 2018 ...

 

SCOT(英国、デンマーク、スペイン、スウェーデン、オーストラリア、ニュージランド)

【大腸がん:術後治療(3年EFS)】「3ヵ月」vs「6ヵ月」
SCOT(Lancet Oncol)                        術後補助化学療法の期間を考える場合、「3ヵ月」を選択しても「6ヵ月」に比べ、劣らない3年無イベント生存率、3年生存率が期待できる。英国、デンマーク、スペイン、スウェーデン、オーストラリア、ニュージ ...

 

TOSCA(イタリア)

【結腸がん:術後治療】「3ヵ月」vs「6ヵ月」
TOSCA(JCO)                            術後補助化学療法の期間を考える場合、「3ヵ月」を選択しても「6ヵ月」に比べ、劣らない無再発生存率は期待しにくい。 本試験はIDEA研究を構成するPhase 3試験の1つ。 【発表】 2018年4月5日 【 ...

 

IDEA France(フランス)

【結腸がん:術後治療(3年EFS)】「3ヵ月」vs「6ヵ月」
IDEA France(JCO)                         術後補助化学療法の期間を考える場合、「3ヵ月」を選択した場合、「6ヵ月」に比べ、神経障害の発症率は抑えられるが、3年無イベント生存率が低下する可能性が高い。「IDEA」を構成する試験の1つ「IDEA ...

 

HORG(ギリシャ)

【結腸がん:術後治療(3年EFS)】「3ヵ月」vs「6ヵ月」
HORG(Ann Oncol)                         術後補助化学療法の期間を考える場合、「3ヵ月」を選択した場合、「6ヵ月」に比べ3年無イベント生存率が低下する可能性が高い。 本試験は、IDEA統合解析に含まれた6つの試験の1つで、ギリシャで行われた試 ...

 

SWOG 80702(米国)

【結腸がん:術後治療(3年DFS)】「セレコックス+FOLFOX」vs「FOLFOX」
SWOG 80702(JAMA)                       手術後の補助療法として、「FOLFOX」治療に「セレコックス」の上乗せを選択しても3年無病生存率、5年生存率の向上は期待しにくい。 「FOLFOX」治療に「セレコックス」の上乗せを選択することで、高血圧 ...