【多発性骨髄腫:四次治療(ORR)】「モダカフスプ アルファ(120mg)」vs「モダカフスプ アルファ(240mg)」

iinnovate-1(Blood)                        

多発性骨髄腫と診断され、プロテアソーム阻害薬、免疫調節薬、抗CD38抗体の3剤全てに抵抗性を示す人が「モダカフスプ アルファ 240mg」を受けた結果、41%の人が治療に奏効し、奏効が9.2ヵ月持続した。無増悪生存期間は5.3ヵ月であった。

モダカフスプ アルファ (120mgまたは240mg)」治療の奏効率は38%であり、直近治療が抗CD38抗体が含むレジメンであった人では58%、前治療が4ライン以下の人では54%、抗BCMA治療を受けたことがある人では46%とより高い傾向にあった。一方、二重特性抗体治療を受けたことがある人では22%、CAR-T治療を受けたことがある人では21%と効果は限定されていた。

モダカフスプ アルファ 240mg」治療を受けた全員が有害事象を経験し、96.0%がグレード3以上の有害事象を経験した。主な有害事象は血小板減少症(グレード3以上:61.3%)、好中球減少症(グレード3以上:68.0%)、感染症、倦怠感、咳、呼吸困難であった。輸注関連反応は16.0%の人が経験した。13.3%の人が有害事象多のため、治療を中止した。

モダカフスプ アルファ」の開発が2024年2月に武田薬品の戦略的判断として中止されたため、本試験は早期終了となり、独立評価委員会による主要評価は実施されなかった。

【発表】

2025年4月25日

【試験名】

iinnovate-1(Phase 1/2)〔NCT03215030/jRCT2061220078

【試験参加国】

日本(日本赤十字医療センター、名古屋大学医学部附属病院、大垣市民病院、京都府立医科大学附属病院、岡山医療センター)、米国、カナダ、中国、フランス、ドイツ、ギリシャ、イスラエル、イタリア、韓国、ノルウェー、プエルトリコ、台湾、トルコ、英国

【原著】

Blood. 2025 Apr 25.  [PubMed: 40279508]