【PD-L1陽性肺がん:一次治療(OS)】「テセントリク」vs「化学療法」

IMpower110(J Thorac Oncol)                   

PD-L1高発現の人が初めての治療を考える場合、「テセントリク単剤治療」を選択することで、生存期間の延長が期待できるが、中等度の人は「テセントリク単剤治療」を選択しても生存期間の延長は期待しにくい。試験ではPD-L1中等度発現または高発現の人を合わせた全集団では「テセントリク」群は「化学療法」群に比べ、生存期間の有意な延長を示すことはできなかった。

PD-L1の発現がTC(腫瘍細胞)50%以上またはIC(腫瘍浸潤免疫細胞)10%以上の場合「高発現」とされ、TCまたはIC 1%以上の場合「中等度または高発現」とされた。

【発表】

2021年7月12日

【試験名】

IMpower110(Phase 3)〔NCT02409342/jRCT2080222849

【試験参加国】

日本(愛知県がんセンター、名古屋大学医学部附属病院、九州大学病院、神戸市立医療センター中央市民病院、兵庫県立がんセンター、茨城県立中央病院、仙台厚生病院、岡山大学病院、大阪国際がんセンター、関西医科大学附属病院、大阪はびきの医療センター、近畿中央呼吸器センター、埼玉県立がんセンター、国立がん研究センター中央病院、東京医科大学病院)、米国、ブラジル、中国、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、イタリア、韓国、ポーランド、ルーマニア、ロシア、セルビア、スペイン、タイ、トルコ、ウクライナ、英国

【原著】

J Thorac Oncol. 2021 ;16:1872-1882.  [PubMed: 34265434]

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