J-AXEL(J Thorac Oncol)
進行非小細胞肺がんと診断され、1〜2ラインの化学療法歴のある人が次の治療を考える場合、「アブラキサン」治療を選択しても「ドセタキセル」治療を選択した場合に劣らない生存期間と、無増悪生存期間の延長が期待できる。
「アブラキサン」治療を受けた人の29.9%が治療に奏効し、「ドセタキセル」治療の奏効率15.4%より有意に高かった(p=0.0002)。「アブラキサン」治療ではグレード3以上の発熱性好中球減少症は「ドセタキセル」治療より少なく(2% vs 22%)、末梢神経障害は「ドセタキセル」治療より多い(10% vs 1%)。
【発表】
2021年4月26日
【試験名】
J-AXEL(Phase 3)〔UMIN000017487〕
【試験実施国】
日本(旭川医療センター、帯広厚生病院、北海道大学病院、JCHO北海道病院、KKR札幌医療センター、岩手県立中央病院、東北大学病院、宮城県立がんセンター、仙台厚生病院、坂総合病院、福島県立医科大学附属病院、新潟大学医歯学総合病院、信州大学医学部附属病院、東京医科歯科大学附属病院、島根大学医学部附属病院、千葉大学医学部附属病院、日本医科大学附属病院、千葉県がんセンター、群馬県立がんセンター、埼玉県立がんセンター、都立駒込病院、東京医科大学附属病院、茨城県立中央病院・茨城県地域がんセンター、栃木県立がんセンター、帝京大学医学部附属病院、慶應義塾大学病院、虎の門病院、横浜市立市民病院、横浜市立大学附属市民総合医療センター、横浜南共済病院、済生会横浜市南部病院、聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院、神奈川県立循環器呼吸器病センター 、名古屋大学医学部附属病院、名古屋市立大学医学部附属病院、陶生病院、大垣市民病院、小牧市民病院、名古屋医療センター、藤田医科大学病院、豊橋市民病院、名古屋掖済会病院、愛知がんセンター中央病院、愛知県がんセンター愛知病院、トヨタ記念病院、名古屋第一赤十字病院、和歌山県立医科大学附属病院、静岡県立がんセンター、倉敷中央病院、近畿大学附属病院、大阪国際がんセンター、神戸市立医療センター中央市民病院、順天堂大学医学部附属順天堂医院、新潟県立がんセンター、広島大学医学部附属病院、広島市民病院、兵庫県立尼崎病院、富山大学医学部附属病院、徳島赤十字病院、神鋼病院、大阪医科薬科大学病院、岸和田市民病院、和泉市立病院、関西電力病院、岩国医療センター、岡山赤十字病院、岡山大学病院、川崎医科大学附属川崎病院、四国がんセンター、中国中央病院、山口宇部医療センター、北九州市立医療センター、九州大学病院、久留米大学病院、九州中央病院、大牟田病院、九州医療センター、九州がんセンター、福岡東医療センター、済生会福岡総合病院、製鉄記念八幡病院、佐賀大学医学部附属病院、長崎大学医学部附属病院、熊本大学医学部附属病院、古賀病院21、大分県立病院、大分大学医学部附属病院)
【原著】
J Thorac Oncol. 2021;16:1523-1532. [PubMed: 33915251]
【さらに詳しく】
- 既治療の進行・再発非小細胞肺癌に対するドセタキセルとnab-パクリタキセルのランダム化比較第III相試験(J-AXEL)〔日本肺癌学会〕
- 非小細胞肺がん2次治療以降のnab-パクリタキセル、ドセタキセルに非劣性(J-AXEL)/JTO〔ケアネット〕
- nab-PTXは既治療のNSCLCの標準治療となるか、ドセタキセルとの比較(J-AXEL)/日本肺癌学会2020〔ケアネット〕
- nab-パクリタキセルが既治療の進行・再発NSCLCに対する標準治療の1つに【日本肺癌学会2020】〔日経メディカル〕
- 既治療NSCLCへのNab-PTXがDTXに非劣性を証明 第Ⅲ相ランダム化比較試験J-AXEL〔Medical Tribune〕
- Nab-PTXが既治療NSCLCの標準治療の1つに 第Ⅲ相ランダム化比較試験J-AXEL〔Medical Tribune〕