【膵がん:術後治療(OS)】「S-1」vs「ゲムシタビン」

JASPAC 01(Lancet)                       

手術の後の補助化学療法を考える場合、「ゲムシタビン」治療を選択するより、「S-1」治療を選択することで生存期間の延長が期待できる。

試験では22.5ヵ月から46.5ヵ月に延長。3年生存率は38.8%から59.9%に、5年生存率は24.4%から44.1%に向上。

S-1」治療の選択によって、グレード3以上の白血球減少症、好中球減少症、AST値上昇が「ゲムシタビン」治療より少なくなる可能性がある。「S-1」治療の選択によって、口内炎、下痢が増える可能性がある。

本試験の結果を受けて、『膵癌ガイドライン 2019年版』では「術後補助化学療法のレジメンは、S-1単独療法を推奨する」とされている([推奨の強さ:強い エビデンスの確実性(強さ):A(強)])。

【発表】

2016年6月2日

【試験名】

JASPAC 01(Phase3)〔UMIN000000655

【実施・参加国】

日本

【原著】

Lancet. 2016 ;388:248-58.  [PubMed:27265347]

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