【MSI-H大腸がん】キイトルーダ

KEYNOTE-164(JCO)                       

化学療法治療歴があり、MMR欠損または高頻度マイクロサテライト不安定性を有する人が「キイトルーダ」治療を受けた結果、33%の人で奏効が得られた。

キイトルーダ」治療を受けた13%(コホートA)、16%(コホートB)の人がグレード3または4の治療関連有害事象を経験した。主な有害事象は膵炎、倦怠感、ALT上昇、リパーゼ上昇(いずれも3%)。

2018年12月21日、本試験および大腸がんを対象にしたKEYNOTE-158試験の結果に基づいて、「キイトルーダ」が「癌化学療法後に増悪した進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-H)を有する固形癌」に対する効能・効果が承認された。

【発表】

2019年11月14日

【試験名】

KEYNOTE-164(Phase 2)〔NCT02460198/jRCT2080222992

【原著】

J Clin Oncol . 2020 ;38:11-19. [PubMed: 31725351]

【添付文書における表記】

国際共同第Ⅱ相試験(KEYNOTE-164試験 コホートA)

フッ化ピリミジン系抗悪性腫瘍剤、オキサリプラチン及びイリノテカンによる化学療法歴のある切除不能な局所進行又は転移性のミスマッチ修復(MMR)欠損又はMSI-Highを有する結腸・直腸癌患者61例(日本人7例を含む)を対象に、本剤200mg 3週間間隔投与の有効性及び安全性が検討された。なお、画像評価で疾患進行が認められた場合に、疾患進行を示す症状が認められない等の臨床的に安定している患者では、次回以降の画像評価で疾患進行が認められるまで本剤の投与を継続することが可能とされた。主要評価項目である奏効率[RECISTガイドライン1.1版に基づく中央判定による完全奏効(CR)又は部分奏効(PR)]は表13のとおりであった。

安全性解析対象例61例中35例(57.4%)(日本人7例中5例を含む)に副作用が認められた。主な副作用(10%以上)は、関節痛10例(16.4%)、悪心9例(14.8%)、下痢8例(13.1%)、無力症7例(11.5%)及びそう痒症7例(11.5%)であった。