
MARIPOSA(Lung Cancer)
アジア人においても局所進行または転移性のEGFR遺伝子変異陽性の非小細胞肺がんと診断された人が初めての治療を考える場合、「ライブリバント+ラズクルーズ」治療を選択することで「タグリッソ」治療を選択した場合を上回る無増悪生存期間が期待できる。
「タグリッソ」治療を受けた人の85%、「ライブリバント+ラズクルーズ」治療を受けた88%の人が治療に奏効した。「タグリッソ」治療の奏効期間が17.5ヵ月であったのに対し、「ライブリバント+ラズクルーズ」治療の奏効期間は26.1ヵ月であった。
グレード3以上の有害事象を経験した人は「タグリッソ」治療を受けた人で41%であったのに対し、「ライブリバント+ラズクルーズ」治療を受けた人では71%であった。「ライブリバント+ラズクルーズ」治療の主な有害事象は、発疹(64%、グレード3以上:17%)、爪囲炎(73%、グレード3以上:8%)、静注関連反応(60%、グレード3以上:3%)。静脈血栓塞栓症を「ライブリバント+ラズクルーズ」治療を受けた人の31%が経験した(vs 6%)。「ライブリバント+ラズクルーズ」治療を受けた人の29%が有害事象のため治療を中止した(vs 12%)。
【発表】
2025年3月15日
【試験名】
MARIPOSA(Phase 3)〔NCT04487080/jRCT2080225336〕
【試験参加国】
日本(順天堂大学医学部附属順天堂医院、国立がん研究センター中央病院、九州医療センター、姫路医療センター、関西医科大学病院、金沢大学附属病院、国立がん研究センター東病院、久留米大学病院、松阪市民病院、新潟県立がんセンター新潟病院、岡山大学病院、近畿大学病院、渋川医療センター、がん研有明病院、東京医療センター、愛媛大学医学部附属病院、大阪刀根山医療センター、和歌山県立医科大学附属病院、岩国医療センター、山口宇部医療センター)、米国、アルゼンチン、オーストラリア、ベルギー、カナダ、中国、フランス、ドイツ、ハンガリー、インド、イスラエル、イタリア、韓国、マレーシア、メキシコ、オランダ、ポーランド、ポルトガル、ロシア、スペイン、台湾、タイ、トルコ、ウクライナ、英国
【原著】
Lung Cancer. 2025 :204:108496. [PubMed: 40300278]
【さらに詳しく】
- EGFR変異陽性進行NSCLCの1次治療でamivantamabとlazertinibの併用がオシメルチニブよりPFSを延長する効果をアジア人でも確認【ESMO Asia 2023】〔日経メディカル〕
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