【大腸がん:二次治療(OS)】「アバスチン+化学療法」vs「化学療法」

転移性大腸がんと診断され、「アバスチンを含む標準的な化学療法」加療後に病勢が進行した人が、次の治療として「別の化学療法」を考える場合、 「アバスチン」の継続を選択することで無増悪生存期間、生存期間の延長が期待できる。

試験では59%が一次治療として「イリノテカン」ベースの化学療法を受け、41%が「オキサリプラチン」ベースの化学療法を受けており、いずれの場合でも「アバスチン」の継続が有効であった。

アバスチンの継続を選択した人で多く現れた、Grade3以上の有害事象は、「出血」(2% vs 1%未満)、「消化管穿孔」(2% vs 1%未満)、「静脈血栓塞栓症」(5% vs 3%)。その他多く現れたGrade3以上の有害事象は、「好中球減少症」(16% vs 13%)、「下痢」(10% vs 8%)、「無力症」(6% vs 4%)であった。

試験ではアバスチン継続した人も、継続しなかった人も治療のために命を落とした人も報告されている(それぞれ4名と3名)。

この試験の結果を受けて、「アバスチンを含む初回化学療法後に進行が確認された転移性大腸癌患者への継続投与(いわゆる「Beyond PD」)」について欧州では2012年11月16日、米国では2013年1月24日に追加承認された。

【発表】

2012年11月16日

【試験名】

ML18147(Phase 3)〔NCT00700102

【原著】

Lancet Oncol. 2013;14:29-37. [PubMed:23168366]

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