【膵がん:二次治療(OS)】「オニバイド+5-FU+ロイコボリン」vs「5-FU+ロイコボリン」

NAPOLI-1(Lancet)                        

ゲムシタビン」を含む治療を受けたことがある人が次の治療を考える場合、「5-FUロイコボリン」治療に「オニバイド」の上乗せを選択することで生存期間の延長が期待できる。

5-FUロイコボリン」治療に「オニバイド」の上乗せを選択することで奏効率は1%から16%に向上した(p<0.0001)。

オニバイド5-FUロイコボリン」治療の主な有害事象(グレード3または4)は好中球減少症(27%)下痢(13%)嘔吐(11%)、倦怠感(14%)。

【発表】

2015年11月29日

【試験名】

NAPOLI-1(Phase 3)〔NCT01494506

【試験参加国】

アルゼンチン、オーストラリア、ブラジル、カナダ、チェコ、フランス、ドイツ、ハンガリー、イタリア、韓国、スペイン、台湾、イギリス、アメリカ

【原著】

Lancet. 2016 ;387:545-57. [PubMed: 26615328]

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【さらに詳しく】

【添付文書における表記】

ゲムシタビンを含む化学療法後に増悪した遠隔転移を有する膵癌患者1) を対象として、本剤(イリノテカンとして70mg/m22) とフルオロウラシル及びレボホリナートの併用投与(本剤+5-FU/l-LV)と5-FU/l-LVの有効性及び安全性を比較する第II相臨床試験を実施した3)

1) 組織学的又は細胞学的に膵外分泌腺癌と確認された、Karnofsky Performance Status 70以上の患者が対象とされた。

2UGT1A1*6若しくはUGT1A1*28のホモ接合体を有する患者、又はUGT1A1*6及びUGT1A1*28のヘテロ接合体を有する患者ではイリノテカンとして50mg/m2で開始された。

3) 本剤+5-FU/l-LV群では、1サイクルを2週間として、第1日目に①本剤(イリノテカンとして70mg/m2)を90分かけて静脈内投与、②レボホリナート200mg/m2を2時間かけて静脈内投与、③フルオロウラシル2,400mg/m2を46時間かけて静脈内投与した。5-FU/l-LV群では、1サイクルを2週間として、第1日目に①レボホリナート200mg/m2を2時間かけて静脈内投与、②フルオロウラシル2,400mg/m2を46時間かけて静脈内投与した。

副作用発現頻度(本剤+5-FU/l-LV群)は、100%(46/46例)であった。主な副作用は悪心78.3%(36/46例)、好中球数減少63.0%(29/46例)、食欲減退及び白血球数減少が各60.9%(28/46例)並びに下痢56.5%(26/46例)であった。