NIVACOR(Nat Commun)
遠隔転移を有するpMMR/MSSの大腸がんと診断された63名が「FOLFOXIRI+アバスチン+オプジーボ」77.8%が治療に奏効し、7.0ヵ月奏効が持続した。
未治療転移性大腸がんを対象としたAtezoTRIBE試験(FOLFOXIRI+アバスチン+テセントリク)では、奏効率 59%、無増悪生存期間 13.1ヵ月であった。NIVACOR試験は予後不良とされるRAS/BRAF変異例のみを対象としているにもかかわらず、奏効率76.7%と高い奏効を示した(pMMR/MSS例のみに絞った場合でも77.8%)。この違いは、NIVACOR試験におけるBRAF変異の割合の高さ(16.2% vs 8%)、また独立中央画像判定の使用などが影響している可能性があると考察されている。
CheckMate 9X8試験(FOLFOX+アバスチン+オプジーボ)ではCMS3サブタイプで無増悪生存期間の改善が示唆されたが、NIVACOR試験では確認されなかった。これは、化学療法のバックボーン(FOLFOXIRI vs FOLFOX)や対象患者の遺伝子変異プロファイル(野生型が含まれるか否か)の違いが影響していると考えられる。
本試験では、包括的ゲノムプロファイリングやRNAシーケンスによって同定されたバイオマーカー(PI3Kシグナル伝達経路の変異、DNA修復機能の異常、高TMBなど)により、免疫療法の恩恵を受けにくいとされるMSS(マイクロサテライト安定性)患者の中でも治療効果が期待できる集団を特定できる可能性が示された。これは、今後の大腸がん治療における患者選択の最適化やプレシジョン・メディシン(個別化医療)の推進に大きく貢献する重要な知見である。
【発表】
2026年3月25日
【試験名】
NIVACOR(Phase 2)〔NCT04072198〕
【試験参加国】
イタリア
【原著】
Nat Commun. 2026 ;17:4478. [PubMed: 41876503]
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