PS0-2の非小細胞肺がんに対する二次治療として、「ドセタキセル単剤療法」、「ドセタキセル+サイラムザ併用療法」、「ペメトレキセド単剤療法」、「S-1単剤療法」、「アブラキサン単剤療法」が強く推奨されている。
1. ドセタキセル単剤治療
「ドセタキセル」は、1996年10月、非小細胞肺がんおよび乳がんに対して承認され、1997年6月に「タキソテール」として発売された。その後、「ドセタキセル75mg/㎡」の用量の有効性および安全性が医学薬学上公知である判断され、2010年11月、非小細胞肺がんを含む5癌種に対する用法および用量の変更が承認された。
「ドセタキセル単剤療法」は、PS 0-2の非小細胞肺がんに対する二次治療以降に推奨されている治療レジメンの1つである。
「ドセタキセル」は「非小細胞肺がん」の治療薬として1996年10月9日に承認されたタキサン系製剤。 「ドセタキセル単剤治療」は、PS 0-2のⅣ期非小細胞肺がんの二次治療以降で行うよう推奨されているレジメンの一つであり、2021年度の中央社会保険医療協議会(厚生労働省)「DPC導 ...
TAX317(JCO) 非小細胞肺がんと診断され、プラチナ製剤を含む化学療法が無効または奏効後に再発した人が次の治療を考える場合、「ドセタキセル」治療を選択することで、支持療法を選択した場合を上回る生存期間が期待できる。 グレー ...
TAX320(JCO) 進行非小細胞肺がんと診断され、た人が初めての治療を考える場合、プラチナ製剤を含む化学療法歴がある人が次の治療を考える場合、「ドセタキセル(75mg/㎡)」治療を選択することで、「ビノレルビン(またはイホス ...
2. ドセタキセル以外の単剤治療
非小細胞肺がんに対して「S-1」が2004年12月に、「ペメトレキセド」が2009年5月に、「アブラキサン」が2013年2月に承認された。
「ペメトレキセド単剤療法」、「S-1単剤療法」、「アブラキサン単剤療法」は、PS 0-2の非小細胞肺がんに対する二次治療以降に推奨されている治療レジメンの1つである。
JMEI(JCO) 進行または転移性の非小細胞肺がんと診断され、1ラインの化学療法中に再発した人が次の治療を考える場合、「ペメトレキセド」治療を選択しても「ドセタキセル」治療を上回る生存期間は期待しにくいが、有害事象を経験する ...
EAST-LC(Ann Oncol) 進行非小細胞肺がんと診断され、1ライン以上のプラチナ製剤を含む化学療法を受けたことがある人が次の治療を考える場合、「S-1」単剤治療を選択することで「ドセタキセル」単剤治療を選択した場合に劣らない ...
J-AXEL(J Thorac Oncol) 進行非小細胞肺がんと診断され、1〜2ラインの化学療法歴のある人が次の治療を考える場合、「アブラキサン」治療を選択しても「ドセタキセル」治療を選択した場合に劣らない生存期間と、無増悪生存期間の延 ...
JMTO LC14-01(Cancer Med) 進行非小細胞肺がんと診断され、前治療歴がある人が次の治療として「アブラキサン単剤治療」を考える場合、「70mg/㎡」を選択しても「100mg/㎡(標準用量)」を選択した場合と同程度の無増悪生存 ...
3. ドセタキセル+サイラムザ併用療法
「サイラムザ」は、2016年6月に「切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌」を適応症として「ドセタキセル」との併用療法として承認された抗VEGFR-2 モノクローナル抗体。
「ドセタキセル+サイラムザ」は、PS 0-1の非小細胞肺がんに対する二次治療以降に行うよう提案することを推奨されている治療レジメンの1つである。ただし、75歳以上、PS2以上の人には行わないよう提案するとされている治療である。
「サイラムザ」は、「ドセタキセル」との併用療法として「切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」について2016年6月20日に承認された。この承認は「サイラムザ+ドセタキセル」治療の有効性などを評価した国際Phase3試験『REVEL』、日本人を対象としたPhase2試験『JVCG試 ...
【試験名】 REVEL(Phase 3)〔NCT01168973〕 【試験開始日】 2010年12月 【試験終了予定日】 2016年8月 【試験参加国】 米国、アルゼンチン、オーストリア、ブラジル、カナダ、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、インド、イスラエル、イタリア、韓国 ...
JVCG(Lung Cancer) 非小細胞肺がんと診断され、プラチナ製剤を含む化学療法後に病勢が進行したの人は、「ドセタキセル」治療に「サイラムザ」の上乗せを選択することで日本人においても外国人同様に有効性が期待できる。 「サイラム ...
4. 「ドセタキセル+サイラムザ」以外の併用療法
「ドセタキセル」を含む他の併用療法、「パクリタキセル+アバスチン」併用療法は、「ドセタキセル単剤治療」を上回る生存期間を示せていない。
JMTO LC09-01(Thorac Cancer) 局所進行または転移性非小細胞肺がんと診断され、1ライン以上の化学療法後に病勢が進行した人が次の治療を考える場合、「ドセタキセル」治療に「S-1」の上乗せを選択しても、生存期間の延長は期待しに ...
NVALT-18(Lung Cancer) EGFR遺伝子変異を有さない非扁平上皮非小細胞肺がんと診断され、プラチナ製剤を含む治療中に増悪した人が次の治療を考える場合、「ドセタキセル」治療に「タルセバ」の上乗せを選択するすることで、無増悪 ...
WJOG5910L(Cancer) 再発または転移性非扁平上皮非小細胞肺がんと診断され、一次治療として「プラチナ製剤+アバスチンを含む化学療法」を病勢が進行した人が「ドセタキセル」治療を考える場合、「アバスチン」の継続を選択することで ...
ULTIMATE(Eur J Cancer) 1または2ラインの治療を受けたことがある人が次の治療を考える場合、「パクリタキセル+アバスチン」治療を選択することで無増悪生存期間が期待できる。「パクリタキセル+アバスチン」治療を受けた人の生存 ...
5. 国内で現在開発中の治療
TROPION-LUNG01(JCO) 進行または転移性の非小細胞肺がんと診断され、何らかの治療中に病勢が進行した人が次の治療を考える場合、「ダトロウェイ」治療を選択することで「ドセタキセル」治療を選択した場合を上回る無増悪生存期間が期待 ...
LATIFY 進行または転移性の非小細胞肺がんと診断され、「抗PD-(L)1抗体+プラチナ製剤を含む化学療法」加療後に進行がみられた人が次の治療を考える場合、「ATR阻害薬 セラーラセルチブ+イミフィンジ」治療を選択す ...
COSTAR Lung 進行非小細胞肺がんと診断され、「抗PD-(L)1抗体+プラチナ製剤を含む化学療法」加療後に進行がみられた人が次の治療を考える場合、「ドセタキセル」治療に「ドスタルリマブ±コボリマブ」の上乗せを選択するこ ...
M18-868 c-Met過剰発現、EGFR野生型の進行または転移性の非小細胞肺がんと診断され、何らかの治療を受けたことがある人が次の治療を考える場合、「テリソツズマブ ベドチン」治療を選択することで「ドセタキセル」治療 ...
Be6A Lung-01 進行非小細胞肺がんと診断され、何らかの治療を受けたことがある人が次の治療を考える場合、「シグボタツグ ベドチン」治療を選択することで「ドセタキセル」治療を選択した場合を上回る生存期間が期待できるか検証 ...
ドライバー遺伝子陰性かつMET過剰発現を有する非小細胞肺がんと診断され、免疫チェックポイント阻害薬、化学療法歴を有する人が次の治療を考える場合、「ハイイータン」治療を選択することで「ドセタキセル」治療を選択した場合を上回る生存期間が得られるか現在検証中である。 【試験開始日】 2 ...
LEAP-008 転移性非小細胞肺がんと診断され、「抗PD-(L)1抗体+プラチナ製剤を含む化学療法」加療後に病勢が進行した人が次の治療を考える場合、「キイトルーダ+レンビマ」治療を選択しても「ドセタキセル」治療を選択した場 ...
CARMEN-LC03 CEACAM5陽性の転移性非小細胞肺がんと診断され、何らかの治療を受けたことがある人が次の治療を考える場合、「ツサミタマブ ラブタンシン」治療を選択することで「ドセタキセル」治療を選択した場合を上回る無増 ...
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