ホルモン療法も「ハーセプチン」治療も適応しない乳がんの人は、「ドキシル」治療への追加を選択しても、病勢進行までの期間の延長は期待しにくい。
試験では「ドキシル」治療を受けた人も、「カペシタビン」治療を受けた人も病勢進行までの期間は、いずれも6.0ヵ月であった。「ドキシル」治療を受けた半数の人は23.3ヵ月以上生存したが、「カペシタビン」治療を受けた半数の人も26.8ヵ月生存した。
重篤な有害事象の発現は「ドキシル」治療を選択することで、「カペシタビン」治療を選択した場合より少ないことが期待できる。過去にアントラサイクリン系薬剤による治療を受けた人では、「ドキシル」治療の選択によって心イベントが起こるリスクが軽減できる。
【発表】
2016年10月31日
【試験名】
PELICAN(Phase 3)
【原著】