【標準治療】腎細胞がん

一次治療はIMDCのリスク分類に応じて治療が決定される。IMDC分類intermediate risk、poor risk の淡明細胞型腎細胞がんに対しては、チロシンキナーゼ阻害薬(TKI)と免疫チェックポイント阻害薬(ICI)との併用療法、ICI+ICI併用療法が無作為化比較試験において「スーテント」に対し、優越性を示しており、標準治療となっている。分子標的治療においては、「カボメティクス」治療が推奨されている。

IMDC分類favorable riskの淡明細胞型腎細胞がんに対しては、分子標的治療として「スーテント」治療、「ヴォトリエント」治療が推奨されている。

 

1. 免疫チェックポイント阻害薬を含む治療

1.1  「オプジーボ+ヤーボイ」併用療法

IMDC分類intermediate risk、poor risk の淡明細胞型腎細胞がんに対して一次治療として推奨されている【推奨グレードA】。

【レジメン図鑑】オプジーボ+ヤーボイ(腎細胞がん)
「オプジーボ+ヤーボイ」は「根治切除不能または転移性の腎細胞がん」に対して、2018年8月21日に承認された治療レジメン。本承認はPhase 3試験『CheckMate 214 試験』の結果に基づき、2018年1月15日に承認申請された。 『腎癌診療ガイドライン』において「キイト ...

 

 

1.2  「キイトルーダ+インライタ」併用療法

進行腎がんに対する一次治療として推奨されている【推奨グレードA】。

【レジメン図鑑】キイトルーダ+インライタ(腎細胞がん)
「キイトルーダ+インライタ」は「根治切除不能または転移性の腎細胞がん」に対して、2019年12月20日に承認された治療レジメン。本承認はPhase 3試験『KEYNOTE-426試験』の結果に基づき、2019年2月13日に承認申請された。 『腎癌診療ガイドライン』において「キイト ...

 

 

1.3  「バベンチオ+インライタ」併用療法

進行腎がんに対する一次治療として推奨されている【推奨グレードB】。

【レジメン図鑑】バベンチオ+インライタ(腎細胞がん)
「バベンチオ+インライタ」は「根治切除不能または転移性の腎細胞がん」に対して、2019年12月20日に承認された治療レジメン。本承認はPhase 3試験『JAVELIN Renal 101試験』の結果に基づき、2019年1月30日に承認申請された。 『腎癌診療ガイドライン』におい ...

 

 

1.4 「オプジーボ+カボメティクス」併用療法

根治切除不能または転移性の腎細胞がんに対する一次治療として2021年8月より選択できるようになった。

【レジメン図鑑】オプジーボ+カボメティクス(腎細胞がん)
「オプジーボ+カボメティクス」は「根治切除不能または転移性の腎細胞がん」に対して、2021年8月25日に承認された治療レジメン。本承認はPhase 3試験『CheckMate-9ER 試験』の結果に基づき、2020年10月27日に承認申請された。 【承認日】 2021年8月25日 ...

 

 

1.5 「キイトルーダ+レンビマ」併用療法

根治切除不能または転移性の腎細胞がんに対する一次治療として2022年2月より選択できるようになった。

【レジメン図鑑】キイトルーダ+レンビマ(腎細胞がん)
「キイトルーダ+レンビマ」は「根治切除不能または転移性の腎細胞がん」に対して、2022年2月25日に承認された治療レジメン。本承認はPhase 3試験『KEYNOTE-826/CLEAR試験』の結果に基づき、2021年3月31日に承認申請された。 【承認日】 2022年2月25日 ...

 

 

2. 分子標的治療

2.1 「スーテント」単剤療法

IMDC分類favorable riskの淡明細胞型腎細胞がんに対して一次治療として推奨されている【推奨グレードB】。

【レジメン図鑑】スーテント(腎細胞がん)
「スーテント」は「根治切除不可能または転移性の腎細胞がん」に対して、2008年4月16日に承認された治療レジメン。本承認はPhase 3試験『A6181034試験』などの結果に基づき、承認された。 「スーテント」単剤治療は、IMDC分類favorable riskの淡明細胞型腎細 ...

 

 

2.2 「ヴォトリエント」単剤療法

IMDC分類favorable riskの淡明細胞型腎細胞がんに対して一次治療として推奨されている【推奨グレードB】。

【レジメン図鑑】ヴォトリエント(腎細胞がん)
「ヴォトリエント」は「根治切除不可能または転移性の腎細胞がん」に対して、2014年3月17日に承認された治療レジメン。本承認はPhase 3試験『VEG105192試験』、『COMPARZ試験』などの結果に基づき、2013年3月29日に承認申請された。 「ヴォトリエント」単剤治療 ...

 

 

2.3 「カボメティクス」単剤療法

IMDC分類intermediate risk、poor riskの淡明細胞型腎細胞がんに対して一次治療として推奨されている【推奨グレードB】。

【レジメン図鑑】カボメティクス(腎細胞がん)
「カボメティクス」は「根治切除不可能または転移性の腎細胞がん」に対して、2020年4月16日に承認された治療レジメン。本承認はPhase 3試験『CABOSUN試験』などの結果に基づき、2019年4月25日承認申請された。 「カボメティクス」単剤治療は、IMDC分類interme ...

 

 

3. 国内で現在開発中の治療

【腎細胞がん:一次治療(OS、PFS)】「ベルズチファン+キイトルーダ+レンビマ」vs「キイトルーダ+レンビマ」

【腎細胞がん:一次治療(OS、PFS)】「ベルズチファン+キイトルーダ+レンビマ」vs「キイトルーダ+レンビマ」

LITESPARK-012                           進行淡明細胞型腎細胞がんと診断された人が初めての治療を考える場合、「キイトルーダ+レンビマ」治療に「経口HIF-2α阻害薬 ベルズチファン」または「抗CTLA4抗体 クアボンリマブ」の上乗せを選択する ...