胃がんのために入院した人はどのような治療が行われていたのだろうか。2021年度の中央社会保険医療協議会(厚生労働省)「DPC導入の影響評価に関する調査(化学療法のレジメン)」よりまとめてみた。
1位 S-1+オキサリプラチン
患者数:6,105名(14.6%) 平均入院日数:10.1日

G-SOX(Ann Oncol) 進行胃がんと診断された人が初めての化学療法を考える場合、「S-1+オキサリプラチン(SOX療法)」治療を選択しても「 S-1+シスプラチン」治療を選択した場合に劣らない無増悪生存期間が期待できる。主要 ...
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SOPP(Gastric Cancer) 転移または再発胃がんと診断された人が初めての化学療法を考える場合、「オキサリプラチン+S-1」併用療法を選択しても「シスプラチン+S-1」併用療法に劣らない無増悪生存期間が期待できる。 「シスプ ...
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ARTIST2(Ann Oncol) StageⅡまたはⅢのリンパ節転移陽性の人が術後補助療法を考える場合、「S-1」治療に「オキサリプラチン」の上乗せを選択することで3年無病生存率の向上が期待できる。「S-1+オキサリプラチン」治療に ...
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RESOLVE(Lancet Oncol) 切除可能な胃がんと診断された人が手術前後の化学療法を考える場合、「手術前と手術後のS-1+オキサリプラチン(SOX)」治療を選択することで、「手術後のカペシタビン+オキサリプラチン(CapeOX) ...
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2位 S-1+シスプラチン
患者数:4,077名(9.7%) 平均入院日数:7.3日

SPIRITS(Lancet Oncol) 進行胃がんと診断された人が初めての化学療法を考える場合、「S-1」治療に「シスプラチン」の上乗せを選択することで生存期間の延長が期待できる。 「S-1+シスプラチン」治療を受けた54.1%の人が ...
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HER2陰性の胃がんと診断された人が初めての治療を考える場合、「S-1+シスプラチン」治療を選択することで、「カペシタビン+シスプラチン」治療を選択した場合より長い無増悪生存期間が得られる可能性がある。 【発表】 2020年6月3日 【解析対象試験】 HERBIS-2/OGSG ...
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初めての化学療法を考える場合、「S-1+シスプラチン」を選択することで、「FOLFOX」、「ドセタキセル+5-FU」、「パクリタキセル+5-FU」に比べ、長い無増悪生存期間が期待できる。 【発表】 2019年3月19日 【試験】 Phase 2 【原著】 Eur J Cancer ...
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3位 パクリタキセル+サイラムザ
患者数:3,905名(9.3%) 平均入院日数:8.3日

RAINBOW(Lancet Oncol) 切除不能な胃・胃食道接合部がんと診断され、化学療法を受けたことがある人が次の治療を考える場合、「パクリタキセル」治療への「サイラムザ」の上乗せを選択することで生存期間の延長が期待できる。 Gra ...
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既に化学療法を受けたことが次の治療を考える場合、日本人でも「パクリタキセル」治療に「サイラムザ」の上乗せを選択することで無増悪生存期間の延長が期待できる。 日本人では三次治療が75%の人で行われ、いずれの治療を行った人でも生存期間は良好であった。試験では「サイラムザ+パクリタキセ ...
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既に化学療法を受けたことが次の治療を考える場合、東アジア人でも「パクリタキセル」治療に「サイラムザ」の上乗せを選択することで無増悪生存期間の延長が期待できる。 「サイラムザ+パクリタキセル」治療を受けた34%の人で腫瘍が縮小した(vs 20%)。 「パクリタキセル」治療に「サイラ ...
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切除不能な胃・胃食道接合部がんと診断され、化学療法を受けたことがある人が次の治療を考える場合、「パクリタキセル」治療への「サイラムザ」の上乗せを選択することで無増悪生存期間の延長は期待できるが、生存期間の延長は期待しにくい。 「サイラムザ+パクリタキセル」治療の主たるグレード3以 ...
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4位 オプジーボ
患者数:3,578名(8.5%) 平均入院日数:10.3日

胃がんまたは胃食道接合部がんと診断され、2ライン以上の化学療法を受けたことがある人が次の治療を考える場合、「オプジーボ」治療を選択することで生存期間の延長が期待できる。日本(45.8%)、韓国、台湾での試験結果。 試験には3ラインの治療を受けていた人が40.4%、4ライン以上の治 ...
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2ライン以上の標準治療を受けたことがある人が次の治療を考える場合、日本人においても「オプジーボ」治療を選択することで生存期間の延長が期待できる。 【発表】 2018年12月1日 【試験名】 ATTRACTION-2(Phase 3)〔NCT02267343〕 【原著】 Gastr ...
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2ライン以上の化学療法を受けたことがある人が次の治療を考える場合、「ハーセプチン」治療歴がある人も、ない人も「オプジーボ」治療を選択することで生存期間の延長が期待できる。 【発表】 2019年5月13日 【試験名】 ATTRACTION-2(Phase 3)〔NCT0226734 ...
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2ライン以上の化学療法を受けたことがある人が次の治療を考える場合、「オプジーボ」治療を選択することで生存期間の延長が期待できる。 【発表】 2019年12月20日 【試験名】 ATTRACTION-2(Phase 3)〔NCT02267343〕 【原著】 Gastric Canc ...
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5位 FOLFOX
患者数:2,587名(6.2%) 平均入院日数:12.9日
6位 S-1
患者数:1,461名(3.5%) 平均入院日数:16.9日

ACTS-GC(NEJM) Ⅱ期またはⅢ期胃がんと診断された人が手術を受け、その後の治療を考える場合、「S-1(1年投与)による術後補助化学療法」を選択することで、3年生存率の向上が期待できる。 「S-1」治療の主なグレード3また ...
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Ⅱ期またはⅢ期胃がんと診断された人が手術を受け、その後の治療を考える場合、「S-1(1年投与)による術後補助化学療法」を選択することで、5年生存率の向上が期待できる。 【発表】 2011年10月17日 【試験名】 ACTS-GC(Phase 3)〔NCT00152217〕 【試験 ...
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JCOG9912(Lancet Oncol) 遠隔転移を有する胃がんと診断された人が初めての化学療法を考える場合、「S-1」治療を選択することで「5-FU」治療を選択した場合を劣らない生存期間が期待でき、上回る無増悪生存期間が期待できる。「 ...
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7位 アブラキサン+サイラムザ
患者数:1,461名(3.5%) 平均入院日数:8.8日

切除不能な進行胃がんと診断され、一次治療としての化学療法に抵抗性となった43名の日本人が「サイラムザ+アブラキサン」治療を受けた結果、54.8%が治療に奏効した。 【発表】 2018年1月30日 【試験】 Phase 2 【試験実施国】 日本 【原著】 Eur J Cancer ...
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