大腸がんのために入院した人はどのような治療が行われていたのだろうか。2022年度の中央社会保険医療協議会(厚生労働省)「DPC導入の影響評価に関する調査(化学療法のレジメン)」よりまとめてみた。この結果は、結腸がんと直腸がんで選択されていたレジメンの合計である。
大腸がんの標準治療
1. RAS/BRAF野生型かつ腫瘍占居部位が左側の転移性大腸がんの一次治療 RAS野生型かつ腫瘍占居部位が左側の切除不能進行・再発大腸がんに対して、「FOLFOX+ベクティビックス」、「FOLFOX+アービタックス」、「FOLFIRI+ベクティビックス」、「FOLFIRI+アー ...
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1位 FOLFOX+アバスチン
患者数:14,952名
「FOLFOX+アバスチン」治療は、治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がんに対して、2007年4月18日に承認された治療レジメン。切除不能進行・再発大腸がんの一次治療において推奨されているレジメンの1つ。 「FOLFOX+アバスチン」の主な副作用は、悪心62%、下痢60%、好中 ...
NO16966(JCO) 遠隔転移を有する大腸がんと診断された人が初めての治療を考える場合、「FOLFOX(またはCAPOX)」治療に「アバスチン」の上乗せを選択することで無増悪生存期間の延長が期待できる。 「化学療法+アバスチン ...
NO16966(Br J Cancer) 転移性大腸がんと診断された人が初めての治療を考える場合、「FOLFOX+アバスチン」または「CAPOX+アバスチン」を選択しても同程度の生存期間が期待できる。 【発表】 2011年6月14日 【 ...
E3200(JCO) 進行または転移性の結腸・直腸がんと診断され、イリノテカンおよび5-FUを含む治療が無効となった人が次の治療を考える場合、「FOLFOX」治療に「アバスチン」の上乗せを選択することで、生存期間、無増悪生存期 ...
TREE-2(JCO) 遠隔転移を有する大腸がんと診断された人が初めての治療を考える場合、「FOLFOX+アバスチン」治療を選択することで26.1ヵ月ほどの生存期間が期待できる。 【発表】 2008年7月20日 【試験名】 T ...
2位 FOLFOX
患者数:13,464名
「FOLFOX」レジメンは、2009年8月20日に「結腸がんにおける術後補助化学療法」に対しても承認された治療レジメンであり、推奨されているレジメンである。 結腸がんに対する術後補助化学療法における「FOLFOX」レジメンの主な副作用は、末梢神経症状(92%)、好中球減少(79% ...
MOSAIC(JCO) ⅡまたはⅢ期結腸がんと診断された人が手術後の補助化学療法を考える場合、「5-FU+ロイコボリン(LV5FU2)」に「オキサリプラチン」の上乗せを選択することで5年無病生存率と6年生存率の向上が期待できる。 ...
日本でStage IIIと診断された人が術後補助化学療法の期間を考える場合、「3ヵ月」を選択することで、「6ヵ月」に比べ、3年無イベント生存率を低下させることなく、3年間持続する末梢神経障害の発現率低下が期待できる。 さらに末梢神経障害の発現率はCAPOXレジメンでより少ない。F ...
Stage IIと診断された人が術後補助化学療法の期間を考える場合、「3ヵ月」を選択することで、「6ヵ月」に比べ、3年無イベント生存率を低下させることなく、3年間持続する末梢神経障害の発現率低下が期待できる。CAPOX治療を6ヵ月受けた人の3年無病生存率は88.4%、3ヵ月受けた ...
「FOLFOX」レジメンは、2005年3月18日に「治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がん」に対して承認された治療レジメンであり、推奨されているレジメンの1つ。 切除不能進行・再発大腸がんの一次治療における「FOLFOX」レジメンの主な有害事象は、貧血(81〜87%)、白血球減 ...
進行大腸がんと診断された人が初めての治療を考える場合、「5-FU+ロイコボリン」治療に「オキサリプラチン」の上乗せを選択することで無増悪生存期間の延長が期待できる。 「オキサリプラチン」の上乗せによって増加するグレード3または4の有害事象は、好中球減少症、下痢、神経障害。試験では ...
遠隔転移を有する大腸がんと診断された人が初めての治療を考える場合、「FOLFOX」治療を選択することで、「IFL(イリノテカン+5-FU急速静注+ロイコボリン)」治療、「IROX(イリノテカン+オキサリプラチン)」治療を選択した場合に比べ、進行までの期間の延長が期待できる。 奏効 ...
3位 FOLFIRI+アバスチン
患者数:10,700名
「FOLFIRI+アバスチン」治療は、治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がんに対して、2007年4月18日に承認された治療レジメン。切除不能進行・再発大腸がんの一次治療において推奨されているレジメンの1つ。 【承認日】 2007年4月18日 【効能及び効果】 治癒切除不能な進行 ...
WJOG4407G(Ann Oncol) 遠隔転移を有する大腸がんと診断された人が初めての治療を考える場合、「FOLFIRI+アバスチン」治療を選択しても「mFOLFOX6+アバスチン」治療を選択した場合に劣らない無増悪生存期間が期待でき ...
BICC-C(JCO) 遠隔転移を有する大腸がんと診断された人が初めての治療を考える場合、「FOLFIRI+アバスチン」治療を選択することで、「IFL+アバスチン」治療を選択した場合を上回る生存期間が期待できる。 本試験は、試 ...
4位 CAPOX
患者数:8,158名
「CAPOX」レジメンは、2011年11月25日に「結腸がんにおける術後補助化学療法」に対しても承認された治療レジメンであり、推奨されているレジメンである。 結腸がんに対する術後補助化学療法における「CAPOX」レジメンの主な有害事象は、末梢神経症状例(69%)、貧血(69%)、 ...
NO16968 (JCO) Ⅲ期結腸がんと診断された人が手術後の補助化学療法の期間を考える場合、「カペシタビン+オキサリプラチン(CAPOX)」治療を選択することで「5-FU+ロイコボリン」治療を選択した場合を上回る3年無病生存率 ...
NO16968 (JCO) Ⅲ期結腸がんと診断された人が手術後の補助化学療法の期間を考える場合、「カペシタビン+オキサリプラチン(CAPOX)」治療を選択することで「5-FU+ロイコボリン」治療を選択した場合を上回る7年無病生存率 ...
「CAPOX」レジメンは、2009年9月18日に「治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がん」に対して承認された治療レジメンであり、推奨されているレジメンである。 一次治療における「CAPOX」レジメンの主な副作用は、下痢(63.2%)、悪心(60.3%)、嘔吐(40.0%)、錯感 ...
NO16966(Br J Cancer) 転移性大腸がんと診断された人が初めての治療を考える場合、「FOLFOX+アバスチン」または「CAPOX+アバスチン」を選択しても同程度の生存期間が期待できる。 【発表】 2011年6月14日 【 ...
NO16967(Ann Oncol) 遠隔転移を有する大腸がんと診断され、一次治療においてイリノテカンを含む化学療法を受けたことがある人が二次治療を考える場合、「CAPOX(カペシタビン+オキサリプラチン)」治療を選択しても「FOLF ...
5位 FOLFOX+ベクティビックス
患者数:7,875名
「FOLFOX+ベクティビックス」治療は、「KRAS遺伝子野生型の治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がん」に対して、2010年4月16日に承認された治療レジメン。RAS(KRAS/NRAS)遺伝子野生型かつBRAF遺伝子野生型の切除不能進行・再発大腸がんの治療において推奨されて ...
【試験名】 PRIME(Phase 3)〔NCT00364013〕 【試験開始日】 2006年8月1日 【試験参加国】 アルゼンチン、オーストラリア、ベルギー、ブラジル、カナダ、チリ、コスタリカ、チェコ、エストニア、フランス、ハンガリー、イタリア、ラトビア、メキシコ、ポーランド、 ...
【試験名】 PARADIGM(Phase 3)〔NCT02394795/jRCTs031180246〕 【試験開始日】 2015年4月1日 【試験終了予定日】 2023年2月28日 【試験参加国】 日本 トライアルの詳細を見る ...
6位 FOLFIRI+サイラムザ
患者数:6,541名
「FOLFIRI+サイラムザ」治療は、「治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がん」に対して、2016年5月23日に承認された治療レジメン。切除不能進行・再発大腸がんにおいてオキサリプラチンを含むレジメンに不応・不耐となった場合の二次治療以降において推奨されているレジメンの1つ。 ...
【試験名】 RAISE (Phase 3) 〔NCT01183780/jRCT2080221531〕 【試験開始日】 2010年12月2日 【試験参加国】 日本(愛知県がんセンター、国立がん研究センター東病院、松山赤十字病院、九州がんセンター、岐阜大学医学部附属病院、北海道大学病 ...
7位 FOLFIRI
患者数:4,339名
「FOLFIRI」レジメンは、「治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がん」に対し、化学療法と分子標的薬の併用が適応とならない場合におけるレジメンの1つ。 このレジメンの主なトライアルを見る ...
遠隔転移を有する大腸がんと診断された人が初めての治療を考える場合、「5-FU+ロイコボリン」治療に「イリノテカン」の上乗せを選択することで、生存期間の延長が期待できる。 「5-FU+ロイコボリン」治療を受けた人の奏効率が22%であったの対し、「FOLFIRI」治療の奏効率は35% ...
GERCOR(JCO) 進行大腸がんと診断された人が初めての治療を考える場合、「FOLFIRI治療を先行し、進行後にFOLFOX治療」を選択した場合、 「FOLFOX治療を先行し、進行後にFOLFIRI治療」を選択した場合と同程 ...
8位 FOLFIRI+ベクティビックス
患者数:4,145名
「FOLFIRI+ベクティビックス」治療は、「KRAS遺伝子野生型の治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がん」に対して、2010年4月16日に承認された治療レジメン。RAS(KRAS/NRAS)遺伝子野生型の切除不能進行・再発大腸がんの治療において推奨されているレジメンの1つ。 ...
20050181(JCO) 遠隔転移を有する大腸がんと診断され初回の化学療法後に進行した人が次の治療を考える場合、KRAS野生型であれば「FOLFIRI」治療に「ベクティビックス」の上乗せを選択することで無増悪生存期間の延長が期 ...
20050181(Ann Oncol) 遠隔転移を有するKRAS野生型の大腸がんと診断され、「オキサリプラチン+アバスチン」を含む初回の化学療法後に進行した人が次の治療を考える場合、「FOLFIRI」治療に「ベクティビックス」の上乗せ ...
20050181(Clin Cancer Res) 遠隔転移を有する大腸がんと診断され初回の化学療法後に進行した人が次の治療を考える場合、RAS野生型であれば「FOLFIRI」治療に「ベクティビックス」の上乗せを選択することで無増悪生存期間の ...
9位 5-FU+ロイコボリン+アバスチン
患者数:2,949名
「5-FU+ロイコボリン+アバスチン」治療は、治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がんに対して、2007年4月18日に承認された治療レジメン。 「5-FU+ロイコボリン+アバスチン」治療の主な有害事象は、下痢(84.0%)、無力症(76.0%)、悪心(65.0%)、腹痛(47.0 ...
大腸がんの人が初めての治療を考える場合、「5-FU急速静注+ロイコボリン」治療に「アバスチン」治療の追加を選択することで、無増悪生存期間、生存期間の延長が期待できる。 2つの試験の統合解析の結果によると、「5-FU急速静注+ロイコボリン」治療に「アバスチン」を追加して「アバスチン ...
遠隔転移を有する大腸がんと診断された人が初めての治療を考える場合、「5-FU+ロイコボリン+アバスチン」治療を選択しても、「IFL(イリノテカン+5-FU急速静注+ロイコボリン)」治療を選択した場合と同程度の生存期間が期待できる。 【発表】 2005年5月20日 【試験】 Pha ...
AVF2192g(JCO) イリノテカンが適応とならない大腸がんの人が初めての治療を考える場合、「5-FU急速静注+ロイコボリン」治療に「アバスチン」治療の追加を選択しても、生存期間の延長は期待しにくい。 試験では「5-FU急速静 ...
大腸がんの人が初めての治療を考える場合、「5-FU+ロイコボリン」レジメンに「アバスチン5mg/kg」治療の追加を選択することで、生存期間の延長が期待できる。 試験では「5-FU+ロイコボリン」レジメンに「アバスチン5mg/kg」を追加併用することで奏効率が17%から40%に向上 ...
JCOG1018(JCO) 70-74歳(PS 2)または75歳以上(PS 0-2)で大腸がんと診断された人が治療を考える場合、「5-FU+ロイコボリン+アバスチン」治療に「オキサリプラチン」の上乗せを選択しても無増悪生存期間の延 ...
10位 CAPOX+アバスチン
患者数:2,757名
「CAPOX+アバスチン」レジメンは、2009年9月18日に「治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がん」に対して承認された治療レジメンであり、切除不能進行・再発大腸がんの一次治療において推奨されているレジメンの1つ。 【承認日】 2009年9月18日 【効能及び効果】 治癒切除不 ...
NO16966(Br J Cancer) 転移性大腸がんと診断された人が初めての治療を考える場合、「FOLFOX+アバスチン」または「CAPOX+アバスチン」を選択しても同程度の生存期間が期待できる。 【発表】 2011年6月14日 【 ...
TREE-2(JCO) 遠隔転移を有する大腸がんと診断された人が初めての治療を考える場合、「FOLFOX+アバスチン」治療を選択することで26.1ヵ月ほどの生存期間が期待できる。 【発表】 2008年7月20日 【試験名】 T ...
11位 FOLFIRINOX+アバスチン
患者数:2,205名
「FOLFOXIRI+アバスチン」治療は、切除不能進行・再発大腸がんの一次治療において推奨されているレジメンの1つ。 【さらに詳しく】 レジメン講座 FOLFOXIRI±Bevacizumab〔消化器癌治療の広場〕 このレジメンの主なトライアルを見る ...
TRIBE(NEJM) 大腸がんと診断された人が初めての治療を考える場合、「FOLFOXIRI+アバスチン」治療を選択することで、「FOLFIRI+アバスチン」治療を選択した場合を上回る無増悪生存期間の延長が期待できる。 「FO ...
TRIBE(Lancet Oncol) 転移性大腸がんと診断された人が初めての治療を考える場合、「FOLFIRI+アバスチン」治療に「オキサリプラチン」の上乗せを選択することで無増悪生存期間だけでなく、生存期間の延長も期待できる。 【発 ...
12位 5-FU+ロイコボリン
患者数:1,615名
13位 5-FU+ロイコボリン+ベクティビックス
患者数:1,585名
14位 FOLFOX+アービタックス
患者数:1,517名
「FOLFOX+アービタックス」治療は、「RAS遺伝子野生型の治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がん」に対して、2008年7月16日に承認された治療レジメン。RAS(KRAS/NRAS)遺伝子野生型かつBRAF遺伝子野生型の切除不能進行・再発大腸がんの治療において推奨されている ...
TAILOR(JCO) RAS野生型の転移性大腸がんと診断された人が初めての治療を考える場合、「FOLFOX」治療に「アービタックス」の上乗せを選択することで無増悪生存期間、生存期間の延長が期待できる。 【発表】 2018年9月 ...
OPUS(Ann Oncol) KRAS野生型の転移性大腸がんと診断された人が初めての治療を考える場合、「FOLFOX」治療に「アービタックス」の上乗せを選択することで無増悪生存期間の延長が期待できる。 「FOLFOX」治療に「アー ...
KRAS遺伝子野生型の転移性大腸がんと診断された人が初めての治療を考える場合、「FOLFOX」治療に「アービタックス」の上乗せを選択することで無増悪生存期間の延長が期待できる。 本試験の主要評価項目である奏効率については、「FOLFOX+アービタックス」治療が46%、「FOLFO ...
15位 S-1+イリノテカン+アバスチン
患者数:1,294名
「IRIS(イリノテカン+S-1)+アバスチン」治療は、切除不能進行・再発大腸がんの一次治療において推奨されているレジメンの1つ。 このレジメンの主なトライアルを見る ...
TRICOLORE(Ann Oncol) 遠隔転移を有する大腸がんと診断された人が初めての治療を考える場合、「イリノテカン+S-1+アバスチン」を選択することで、「FOLFOX(またはCAPOX)+アバスチン」に劣らない無増悪生存期間が期 ...
TRICOLORE(Eur J Cancer) 遠隔転移を有する大腸がんと診断された人が初めての治療を考える場合、「イリノテカン+S-1+アバスチン」を選択することで、「FOLFOX(またはCAPOX)+アバスチン」に劣らない無増悪生存期間が ...
16位 ロンサーフ+アバスチン
患者数:1,107名
「ロンサーフ+アバスチン」治療は、切除不能進行・再発大腸がんの三次治療以降のレジメンとして推奨されているレジメンの1つ。 このレジメンの主なトライアルを見る ...
SUNLIGHT(NEJM) 転移性大腸がんと診断され、フルオロピリミジン、イリノテカン、オキサリプラチン、抗VEGF抗体、抗EGFR抗体(RAS野生型の場合)を含む2ライン以下の化学療法を受けたことがある人が次の治療を考える場合、「 ...
SUNLIGHT(ESMO Open) 転移性大腸がんと診断され、フルオロピリミジン、イリノテカン、オキサリプラチン、抗VEGF抗体、抗EGFR抗体(RAS野生型の場合)を含む2ライン以下の化学療法を受けたことがある人が次の治療を考える場合 ...
フルオロピリミジン、イリノテカン、オキサリプラチン、(RAS野生型の場合)アービタックスまたはベクティビックス治療歴のある人が次の治療を考える場合、「ロンサーフ」治療に「アバスチン」の上乗せを選択することで、無増悪生存期間、生存期間の延長が期待できる。 試験において「ロンサーフ+ ...
17位 FOLFOXIRI
患者数:1,044名
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