【レジメン図鑑】タグリッソ+カルボプラチン+ペメトレキセド(EGFR陽性肺がん:一次治療)

2024年6月25日、「タグリッソ(一般名=オシメルチニブ)」の添付文書が改訂され、「EGFR遺伝子変異陽性の手術不能または再発非小細胞肺がん」に対して「カルボプラチン(またはシスプラチン)+ペメトレキセド」との併用治療が選択可能となった。

【添付文書改訂日】

2024年6月25日

【効能及び効果】

EGFR遺伝子変異陽性の手術不能又は再発非小細胞肺癌

【さらに詳しく】

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【EGFR陽性肺がん:一次治療(PFS)】「タグリッソ+化学療法」vs「タグリッソ」
FLAURA2(NEJM)                         EGFR遺伝子変異陽性の局所進行または転移性の非小細胞肺がんと診断された人が初めての治療を考える場合、「タグリッソ」治療に「ペメトレキセド+プラチナ製剤」の上乗せを選択することで、無増悪生存期間の延長が期 ...
【EGFR陽性肺がん(CNS転移あり):一次治療】「タグリッソ+化学療法」vs「タグリッソ」
FLAURA2(JCO)                          中枢神経系転移を有するEGFR遺伝子変異陽性の非小細胞肺がんと診断された人が初めての治療を考える場合、「タグリッソ」治療に「ペメトレキセド+プラチナ製剤」の上乗せを選択することで、中枢神経系無増悪生存期間 ...

 

【添付文書における表記】

国際共同第III相試験(FLAURA2試験)
化学療法歴のないEGFR遺伝子の活性型変異3)陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌患者4)557例(本剤併用群279例、本剤単独群278例)(日本人94例[本剤併用群47例、本剤単独群47例])を対象として、本剤80mg及び化学療法(ペメトレキセドナトリウム水和物及び白金系抗悪性腫瘍剤)9)の併用治療と本剤80mgによる単独治療の有効性及び安全性を比較する国際共同第III相非盲検無作為化試験が実施された。主要評価項目である主治医判定による無増悪生存期間(中央値[95%信頼区間])の結果は、本剤併用群で25.5[24.7~算出不能]カ月、本剤単独群で16.7[14.1~21.3]カ月であった(ハザード比[95%信頼区間]:0.62[0.49~0.79]、p<0.0001)(2023年4月3日カットオフデータに基づく集計)。

安全性評価対象症例のうち、本剤併用群の276例(日本人47例を含む)中241例(87.3%)に副作用が認められ、主な副作用は、下痢85例(30.8%)、発疹・爪囲炎 各62例(22.5%)、口内炎56例(20.3%)等であった。また、日本人集団では47例中46例(97.9%)に副作用が認められ、主な副作用は、下痢29例(61.7%)、爪囲炎28例(59.6%)、口内炎27例(57.4%)、間質性肺疾患5例(10.6%)等であった。本剤単独群の275例(日本人46例を含む)中241例(87.6%)に副作用が認められ、主な副作用は、下痢94例(34.2%)、爪囲炎71例(25.8%)、皮膚乾燥59例(21.5%)等であった。また、日本人集団では46例中全例に副作用が認められ、主な副作用は、下痢31例(67.4%)、爪囲炎28例(60.9%)、口内炎23例(50.0%)、間質性肺疾患2例(4.3%)等であった(2023年4月3日カットオフデータに基づく集計)。注9) ペメトレキセド500mg/m2及びシスプラチン75mg/m2又はカルボ

3EGFR遺伝子の活性型変異であるエクソン19の欠失(Ex19del)又はエクソン21の変異(L858R)が腫瘍組織検体で確認された患者が組み入れられた。

4) 非小細胞肺癌のうち、腺癌又は腺癌が優勢の混合性の組織型の癌が確認された患者が組み入れられた。

注9) ペメトレキセド500mg/m2及びシスプラチン75mg/m2又はカルボプラチンAUC5mg・min/mL相当量を3週間間隔で4回投与後、ペメトレキセド500mg/m2を3週間間隔で投与した。