
TAGS(Lancet Oncol)
転移性胃がんまたは胃食道接合部がんと診断され、2ライン以上の化学療法の治療後に増悪した人が次の治療を考える場合、「ロンサーフ」治療を選択することで無増悪生存期間および生存期間の延長が期待できる。
「ロンサーフ」治療を受けた80%以上の人がグレード3以上の有害事象を経験した(vs 58%)。「ロンサーフ」治療の主なグレード3以上の有害事象は、好中球減少症(34%)、貧血(19%)。
本試験の結果に基づいて2018年8月17日、「ロンサーフ」は「がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の胃がん」について適応拡大申請され、2019年8月22日、承認された。
【発表】
2018年10月21日
【試験名】
TAGS(Phase 3)〔NCT02500043〕
【試験参加国】
日本(国立がん研究センター東病院、大阪医療センター、富山大学附属病院、大阪急性期・総合医療センター、群馬県立がんセンター、岩手医科大学附属病院、堺市立総合医療センター、茨城県立中央病院、栃木県立がんセンター)、ロシア、英国、ベラルーシ、スペイン、イタリア、ポルトガル、トルコ、ベルギー、フランス、米国、ポーランド、イスラエル、アイルランド、チェコ、ドイツ
【原著】
Lancet Oncol. 2018; 19: 1437-1448. [PubMed: 30355453]
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【さらに詳しく】
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【添付文書における表記】
フッ化ピリミジン系抗悪性腫瘍剤、白金系抗悪性腫瘍剤並びにタキサン系抗悪性腫瘍剤及び/又はイリノテカンを用いた化学療法並びにヒト上皮細胞増殖因子受容体2(HER2)/neu陽性(HER2+)が判明している場合は抗HER2療法を含む2レジメン以上の治療歴を有していた治癒切除不能な進行・再発胃癌又は食道胃接合部癌(腫瘍の中心が食道胃接合部より上下5cm以内に位置する腺癌)患者(本剤337例、プラセボ170例)を対象とした第Ⅲ相比較試験の結果、本剤はプラセボに比較して、全生存期間を有意に延長した。
副作用発現率は80.9%(271/335例)であった。主な副作用は、好中球減少51.3%(172例)、ヘモグロビン減少31.3%(105例)、悪心25.4%(85例)、白血球減少21.8%(73例)、疲労21.5%(72例)、食欲減退18.2%(61例)、下痢16.1%(54例)、血小板減少15.2%(51例)であった。