TREASURE(JAMA Oncol)
進展型小細胞肺がんと診断され、一次治療として「テセントリク+カルボプラチン+エトポシド」治療後に病勢の進行が認められなかった人が次の治療を考える場合、「テセントリク」治療に「放射線療法」の上乗せを選択しても生存期間の延長は期待しにくい。本試験は胸部照射の上乗せは生存期間の改善をもたらさず、むしろ予期せず有害事象を増加させたため、早期終了という結果に終わった。
本試験は免疫療法時代の進展型小細胞肺がんに対する胸部照射の役割を前向きに調査した初のPhase 2無作為化臨床試験。 本試験により、地固め胸部照射と免疫療法を併用すると、生存ベネフィットがないまま予期せぬ致死的な感染症や重篤な呼吸器有害事象を有意に増加させるという重要な事実が初めて明らかになった。また、胸部照射によるリンパ球減少がその毒性増加に寄与するリスク因子である可能性を見出した点にも新規性がある。
本研究結果は、現在の臨床現場において、進展型小細胞肺がんの維持療法として免疫療法に地固め胸部照射をルーチンで追加することは推奨されないという明確な警告を発している。 今後、この治療戦略を検討・実施する場合には、放射線と免疫療法の適切なタイミングの調整、肺や心臓などへの徹底した線量制限、そして肺機能やリンパ球減少などを指標とした「慎重な患者選択」が不可欠であることを示唆している。
【発表】
2026年7月9日
【試験名】
TREASURE(Phase 2)〔NCT04462276〕
【試験参加国】
オーストリア、ドイツ
【原著】
JAMA Oncol. 2026 Jul 9. [PubMed: 42424047]
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