【2024年9月24日承認】トロデルビ、フリュザクラ、ライブリバント、オータイロ、タスフィゴ、キイトルーダ+パドセブ、タフィンラー+メキニスト

2024年9月24日、トリプルネガティブ乳がんに対する「トロデルビ(一般名:サシツズマブ ゴビテカン)」、がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がんに対する「フリュザクラ(一般名:フルキンチニブ)」、「根治切除不能な尿路上皮がんの一次治療」に対する「キイトルーダパドセブ」、「EGFR遺伝子エクソン20挿入変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」に対する「ライブリバント(一般名:アミバンタマブ)」、「ROS1融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」に対する「オータイロ(一般名:レポトレクチニブ)」、「がん化学療法歴のあるFGFR2融合遺伝子陽性の治癒切除不能な胆道がん」に対する「タスフィゴ(一般名:タスルグラチニブ)」が承認された。

2024年8月2日に開催された厚生労働省 薬事審議会医薬品第二部会にて、「フリュザクラ(一般名:フルキンチニブ)」の「治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がん」、「タスフィゴ(一般名:タスルグラチニブ)」の「がん化学療法歴のあるFGFR2融合遺伝子陽性の治癒切除不能な胆道がん」の承認が了承されていた。

同月30日に開催されたの第二部会がでは、「ライブリバント(一般名:アミバンタマブ)+化学療法」の「EGFR遺伝子エクソン20挿入変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」、「オータイロ(一般名:レポトレクチニブ)」の「ROS1融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」の承認が了承され、「キイトルーダパドセブ」の「根治切除不能な尿路上皮がん」、「タフィンラーメキニスト」の「BRAF遺伝子変異を有する低悪性度神経膠腫」の効能追加が報告されていた。

さらに、同年9月12日に開催された厚生労働省 薬事審議会医薬品第二部会においては、抗Trop-2抗体薬物複合体「トロデルビ(一般名:サシツズマブ ゴビテカン)」の「化学療法歴のある手術不能または再発のホルモン受容体陰性かつHER2陰性乳がん」に対する承認が了承されていた。

1. トロデルビ:化学療法歴のあるホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳がん

【レジメン図鑑】トロデルビ(乳がん)
「トロデルビ(一般名:サシツズマブ ゴビテカン)」は2024年11月20日に発売された抗Trop-2抗体薬物複合体。2024年9月24日、「化学療法歴のある手術不能または再発のホルモン受容体陰性かつHER2陰性乳がん」を対象に承認された。本承認はPhase 3試験『ASCENT試 ...

 

2. キイトルーダ+パドセブ:根治切除不能な尿路上皮がんの一次療法

【レジメン図鑑】キイトルーダ+パドセブ(尿路上皮がん)
2024年1月31日、「キイトルーダ+パドセブ」併用療法が「根治切除不能な尿路上皮がん」を対象に承認申請され、同年9月24日、承認された。この承認は、Phase 3試験『EV-302/KEYNOTE-A39試験』の結果に基づく。 【承認日】 2024年9月24日 【効能及び効果】 ...
【尿路上皮がん:一次治療(OS、PFS)】「キイトルーダ+パドセブ」vs「化学療法」
EV-302/KEYNOTE-A39(NEJM)                  局所進行性または転移性尿路上皮がんと診断された人が初めての治療を考える場合、「キイトルーダ+パドセブ」治療を選択することで「化学療法(ゲムシタビン+シスプラチン(またはカルボプラチン)」を選択する ...

 

3. フリュザクラ:がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がん

【レジメン図鑑】フリュザクラ(大腸がん:四次治療)
「フリュザクラ(一般名:フルキンチニブ)」は、2024年11月22日に発売されたVEGFR1/2/3阻害薬。2023年9月29日に承認申請され、2024年9月24日、「がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がん」を対象に承認された。この承認は、Phase 3 ...

 

4. ライブリバント:EGFR遺伝子エクソン20挿入変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん

【レジメン図鑑】ライブリバント+カルボプラチン +ペメトレキセド(EGFR Exon 20陽性肺がん)
「ライブリバント(一般名:アミバンタマブ)」は、2024年11月20日に発売されたEGFR/MET二重特異性抗体。2024年9月24日に「EGFR遺伝子エクソン20挿入変異陽性の非小細胞肺がん」を効能及び効果として、承認された。この承認は、Phase 3試験『PAPILLON試験 ...
【トライアル図鑑】PAPILLON(EGFRエクソン20陽性肺がん)
【試験名】 PAPILLON(Phase 3)〔NCT04538664/jRCT2051200087〕 【試験開始日】 2020年12月10日 【試験終了予定日】 2025年1月31日 【試験参加国】 日本(姫路医療センター、久留米大学医学部附属病院、山口宇部医療センター、新潟県 ...

 

5. オータイロ:ROS1融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん

【レジメン図鑑】オータイロ(ROS1陽性肺がん)
「オータイロ(一般名:レポトレクチニブ)」は、2024年11月20日に発売されたROS1/TRK/ALKチロシンキナーゼ阻害薬。「オータイロ」は、ROS1融合遺伝子陽性の非小細胞肺がんに対して、2023年10月25日に承認申請され、2024年9月24日に承認された。この承認は、P ...
【ROS1陽性肺がん:一次治療(ORR)】オータイロ
TRIDENT-1(NEJM)                        ROS1融合遺伝子陽性の非小細胞肺がんと診断された71名が初めてのROS1 TKI治療として「オータイロ」治療を受けた結果、79%の人が治療に奏効し、奏効が34.1ヵ月持続した。 【発表】 2024年1 ...
【ROS1陽性肺がん:二次治療(ORR)】オータイロ
TRIDENT-1(NEJM)                        ROS1融合遺伝子陽性の非小細胞肺がんと診断され、 ROS1 TKI治療を受けたことがあるが、化学療法はまだ受けていない56名が「ROS1 TKI オータイロ」治療を受けた結果、38%の人が治療に奏効し ...

 

6. タスフィゴ:がん化学療法歴のあるFGFR2融合遺伝子陽性の治癒切除不能な胆道がん

【レジメン図鑑】タスフィゴ(FGFR2陽性胆道がん)
「タスフィゴ(一般名:タスルグラチニブ)」は、2024年11月20日に発売されたFGFR選択的阻害薬。2023年12月18日、「がん化学療法歴のあるFGFR2融合遺伝子陽性の治癒切除不能な胆道がん」を対象に承認申請され、2024年9月24日に承認された。 【承認日】 2024年9 ...

 

7. タフィンラー+メキニスト:BRAF遺伝子変異を有する低悪性度神経膠腫

【レジメン図鑑】タフィンラー+メキニスト(神経膠腫)
2024年9月24日、「タフィンラー+メキニスト」併用療法が「BRAF遺伝子変異を有する低悪性度神経膠腫」に対する効能又は効果が承認された。初回治療として選択できる。「BRAF遺伝子変異を有する高悪性度神経膠腫」に対するしては、2023年 11月24日に承認された「BRAF遺伝子 ...

 

【原著】

Int J Clin Oncol. 2024 Oct 14. [PubMed: 39400851]

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