【大腸がん:一次治療】「FOLFOX+アバスチン+ベクティビックス」vs「FOLFOX+アバスチン」

初めての治療を考える場合、「FOLFOXアバスチン」に「ベクティビックス」の上乗せを選択しない。無増悪生存期間、生存期間が短縮する可能性が高い。KRAS野生型の人でも同じ結果。

試験では、「FOLFOXアバスチンベクティビックス」レジメンの無増悪生存期間について、「FOLFOXアバスチン」を対照に比較。11.8%は「FOLFOX」以外の「オキサリプラチン」を含むレジメン。

試験の結果、無増悪生存期間は、「FOLFOXアバスチンベクティビックス」治療を受けた人が10.0ヵ月であったのに対し、「FOLFOXアバスチン」治療を受けた人では11.4ヵ月と、無増悪生存期間は「FOLFOXアバスチン」で有意に長かった。生存期間は、「FOLFOXアバスチンベクティビックス」治療を受けた人が19.4ヵ月であったのに対し、「FOLFOXアバスチン」治療を受けた人では24.5ヵ月と、生存期間も「FOLFOXアバスチン」で有意に長かった。

KRAS野生型の人におけるサブグループ解析の結果、無増悪生存期間は、「FOLFOXアバスチンベクティビックス」治療を受けた人が9.8ヵ月であったのに対し、「FOLFOXアバスチン」治療を受けた人では11.5ヵ月と、無増悪生存期間は「FOLFOXアバスチン」で有意に長かった。生存期間は、「FOLFOXアバスチンベクティビックス」治療を受けた人が20.7ヵ月であったのに対し、「FOLFOXアバスチン」治療を受けた人では24.5ヵ月と、生存期間も「FOLFOXアバスチン」で有意に長かった。

グレード3または4の有害事象は、「ベクティビックス」の上乗せによって、皮膚毒性を経験した人が1%から36%に増加、下痢を経験した人が13%から24%に増加、感染症を経験した人が10%から19%に増加、肺塞栓症を経験した人が4%から6%に増加。

【発表】

2008年12月29日

【試験名】

PACCE(Phase3B)

【原著】

J Clin Oncol. 2009 ;27:672-80. [PubMed: 19114685]