【標準治療】EGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺がん

1. EGFR-TKI単剤治療

EGFR遺伝子変異陽性のⅣ期非小細胞肺がんに対して、PS0-1の場合、「タグリッソ単剤治療」のみが強く推奨されている。「ビジンプロ単剤治療」、「ジオトリフ単剤治療」が弱く推奨されている。

PS2の場合、「EGFR-TKI単剤治療」が強く推奨されている。

1.1 「タグリッソ」単剤治療

【レジメン図鑑】タグリッソ(EGFR陽性肺がん:一次治療)
「タグリッソ(一般名=オシメルチニブ)」は、2016年3月28日、「EGFRチロシンキナーゼ阻害薬に抵抗性のEGFR T790M変異陽性の手術不能または再発非小細胞肺がん」に対して承認された後、2018年8月21日には「EGFR遺伝子変異陽性の手術不能または再発非小細胞肺がん」の ...
【トライアル図鑑】FLAURA(EGFR陽性肺がん:一次治療)
【試験名】 FLAURA(Phase 3)〔NCT03052608/jRCT2080223463〕 【試験開始日】 2014年10月1日 【試験終了予定日】 2020年6月30日 【試験参加国】 日本(国立がん研究センター中央病院、九州大学病院、関西医科大学附属病院、金沢大学附属 ...
【EGFR陽性肺がん:一次治療(PFS)】「タグリッソ」vs「イレッサ」
FLAURA China(Target Oncol)                   切除不能なEGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺がんと診断された人が初めての治療を考える場合、「タグリッソ」単独治療を選択することで「イレッサ」単独治療を選択した場合を上回る無増悪生存期間が期待で ...

 

「タグリッソ」単剤治療に不応・不耐となった場合の二次治療

【標準治療】EGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺がんの二次治療
一次治療EGFR-TKI耐性または増悪後に二次治療として「化学療法+抗PD-(L)1抗体」併用療法を行うよう勧めるだけの根拠が明確ではないとされている。 1. テセントリク+カルボプラチン+パクリタキセル+アバスチン治療 EGFR-TKI耐性または増悪例に対する「抗PD-(L)1 ...
【標準治療】非小細胞肺がんにおけるプラチナ製剤併用療法
1. プラチナ製剤併用療法 下記の非小細胞肺がんに対して「プラチナ製剤併用療法」が治療選択肢である。 ドライバー遺伝子変異/転座陽性非小細胞肺がんの二次治療以降 ドライバー遺伝子変異/転座陰性非小細胞肺がんの「抗PD-(L)1抗体」単剤治療後の二次治療以降 ドライバー遺伝子変異/ ...

 

1.2 「ビジンプロ」単剤治療

【レジメン図鑑】ビジンプロ(EGFR陽性肺がん)
「ビジンプロ(一般名=ダコミチニブ)」は、2019年1月8日に「EGFR遺伝子変異陽性の手術不能又は再発非小細胞肺がん」に承認された第2世代EGFR-TKI。 「ビジンプロ単剤治療」は、PS 0-1の場合、EGFR遺伝子変異陽性のⅣ期非小細胞肺がんの一次治療として弱く推奨されてい ...
【トライアル図鑑】ARCHER 1050(EGFR陽性肺がん:一次治療)
【試験名】 ARCHER 1050(Phase 3)〔NCT01774721〕 【試験開始日】 2013年5月9日 【試験終了予定日】 2016年7月29日 【試験参加国】 日本、中国、香港、イタリア、韓国、ポーランド、スペイン トライアルの詳細を見る このトライアルが科学的根拠 ...

 

1.3 「ジオトリフ」単剤治療

【レジメン図鑑】ジオトリフ(EGFR陽性肺がん)
「ジオトリフ(一般名=アファチニブ)」は、2014年1月17日に「EGFR遺伝子変異陽性の手術不能又は再発非小細胞肺がん」に承認された第2世代EGFR-TKI。 「ジオトリフ単剤治療」は、PS 0-1の場合、EGFR遺伝子変異陽性のⅣ期非小細胞肺がんの一次治療として弱く推奨されて ...
【トライアル図鑑】LUX-Lung 3(EGFR陽性肺がん:一次治療)
【試験名】 LUX-Lung 3(Phase 3)〔NCT00949650/jRCT2080220882〕 【試験開始日】 2009年8月14日 【試験終了予定日】 2012年2月9日 【試験参加国】 日本(名古屋医療センター、愛知県がんセンター、国立がん研究センター東病院、四国 ...
【トライアル図鑑】LUX-Lung 6(EGFR陽性肺がん:一次治療)
【試験名】 LUX-Lung 6(Phase 3)〔NCT01121393〕 【試験開始日】 2010年4月19日 【試験終了予定日】 2017年11月23日 【試験参加国】 中国、韓国、タイ トライアルの詳細を見る このトライアルが科学的根拠となっているレジメンを見る ...
【トライアル図鑑】LUX-Lung 7(EGFR陽性肺がん:一次治療)
【試験名】 LUX-Lung 7(Phase 2)〔NCT01466660〕 【試験開始日】 2011年12月13日 【試験終了予定日】 2016年4月8日 【試験参加国】 オーストラリア、カナダ、中国、フランス、ドイツ、香港、アイルランド、韓国、ノルウェー、シンガポール、スペイ ...

 

EGFR-TKI単剤治療に不応・不耐となった場合の二次治療

【標準治療】EGFR T790M遺伝子変異陽性非小細胞肺がんの治療
一次治療としてEGFR-TKIを含む治療に耐性または増悪し、EGFR T790M遺伝子変異が確認された場合、「タグリッソ」単剤療法を行うよう強く推奨されている。 タグリッソ単剤治療 ...
【標準治療】EGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺がんの二次治療
一次治療EGFR-TKI耐性または増悪後に二次治療として「化学療法+抗PD-(L)1抗体」併用療法を行うよう勧めるだけの根拠が明確ではないとされている。 1. テセントリク+カルボプラチン+パクリタキセル+アバスチン治療 EGFR-TKI耐性または増悪例に対する「抗PD-(L)1 ...
【標準治療】非小細胞肺がんにおけるプラチナ製剤併用療法
1. プラチナ製剤併用療法 下記の非小細胞肺がんに対して「プラチナ製剤併用療法」が治療選択肢である。 ドライバー遺伝子変異/転座陽性非小細胞肺がんの二次治療以降 ドライバー遺伝子変異/転座陰性非小細胞肺がんの「抗PD-(L)1抗体」単剤治療後の二次治療以降 ドライバー遺伝子変異/ ...

 

 

2. EGFR-TKI併用療法

EGFR遺伝子変異陽性のⅣ期非小細胞肺がんに対して、PS0-1の場合、「イレッサ+カルボプラチン+ペメトレキセド併用療法」、「タルセバ+アバスチン併用療法」、「タルセバ+サイラムザ併用療法」が弱く推奨されている。

PS2の場合、「イレッサ+カルボプラチン+ペメトレキセド併用療法」は勧めるだけの根拠が明確でない治療とされている。

 

2.1 EGFR-TKI+化学療法

【レジメン図鑑】タグリッソ+カルボプラチン+ペメトレキセド(EGFR陽性肺がん:一次治療)
2024年6月25日、「タグリッソ(一般名=オシメルチニブ)」の添付文書が改訂され、「EGFR遺伝子変異陽性の手術不能または再発非小細胞肺がん」に対して「カルボプラチン(またはシスプラチン)+ペメトレキセド」との併用治療が選択可能となった。 【添付文書改訂日】 2024年6月25 ...

 

「タグリッソ+化学療法」に不応・不耐となった場合の二次治療

【標準治療】非小細胞肺がんの二次治療
1. ドセタキセル単剤治療 「ドセタキセル」は、1996年10月、非小細胞肺がんおよび乳がんに対して承認され、1997年6月に「タキソテール」として発売された。その後、「ドセタキセル75mg/㎡」の用量の有効性および安全性が医学薬学上公知である判断され、2010年11月、非小細胞 ...

 

【レジメン図鑑】イレッサ+カルボプラチン+ペメトレキセド(EGFR陽性肺がん)
「イレッサ+カルボプラチン+ペメトレキセド」治療は、「全身状態良好(PS 0-1)なIV期非扁平上皮非小細胞肺がんに対する一次治療」として弱く推奨されているレジメンの一つである。PS 2に対する一次治療としては行うよう推奨するだけの根拠が明確ではないと評価されている。 このレジメ ...
【トライアル図鑑】NEJ009(EGFR陽性肺がん:一次治療)
【試験名】 NEJ009(Phase 3)〔UMIN000006340〕 【試験開始日】 2011年10月28日 【試験終了予定日】 2019年9月18日 【試験参加国】 日本 トライアルの詳細を見る このトライアルが科学的根拠となっているレジメンを見る ...
【EGFR陽性肺がん:一次治療(PFS)】「イレッサ+化学療法」vs「イレッサ」
EGFR遺伝子変異陽性の非小細胞肺がんと診断された人が初めての治療を考える場合、「イレッサ」治療に「カルボプラチン+ペメトレキセド」の上乗せを選択することで無増悪生存期間、生存期間の延長が期待できる。 グレード3以上の有害事象を「イレッサ+カルボプラチン+ペメトレキセド」治療を受 ...

 

「イレッサ+化学療法」に不応・不耐となった場合の二次治療

【標準治療】EGFR T790M遺伝子変異陽性非小細胞肺がんの治療
一次治療としてEGFR-TKIを含む治療に耐性または増悪し、EGFR T790M遺伝子変異が確認された場合、「タグリッソ」単剤療法を行うよう強く推奨されている。 タグリッソ単剤治療 ...
【標準治療】非小細胞肺がんの二次治療
1. ドセタキセル単剤治療 「ドセタキセル」は、1996年10月、非小細胞肺がんおよび乳がんに対して承認され、1997年6月に「タキソテール」として発売された。その後、「ドセタキセル75mg/㎡」の用量の有効性および安全性が医学薬学上公知である判断され、2010年11月、非小細胞 ...

 

2.2 タルセバ+血管新生阻害薬

【レジメン図鑑】タルセバ+サイラムザ(EGFR陽性肺がん)
「サイラムザ(一般名=ラムシルマブ)」は、2016年6月20日、「切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」、2020年11月27日には「EGFR遺伝子変異陽性の手術不能または再発非小細胞肺がん」に対するタルセバまたはイレッサとの併用投与の用法及び用量を追加する承認事項一部変更が承認 ...
【レジメン図鑑】タルセバ+アバスチン(EGFR陽性肺がん)
「タルセバ+アバスチン」治療は、「全身状態良好(PS 0-1)なIV期非扁平上皮非小細胞肺がんに対する一次治療」として弱く推奨されているレジメンの一つである。 このレジメンの主なトライアルを見る 他の治療選択肢を見る ...

 

「タルセバ+血管新生阻害薬」併用療法に不応・不耐となった場合の二次治療

【標準治療】EGFR T790M遺伝子変異陽性非小細胞肺がんの治療
一次治療としてEGFR-TKIを含む治療に耐性または増悪し、EGFR T790M遺伝子変異が確認された場合、「タグリッソ」単剤療法を行うよう強く推奨されている。 タグリッソ単剤治療 ...
【標準治療】EGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺がんの二次治療
一次治療EGFR-TKI耐性または増悪後に二次治療として「化学療法+抗PD-(L)1抗体」併用療法を行うよう勧めるだけの根拠が明確ではないとされている。 1. テセントリク+カルボプラチン+パクリタキセル+アバスチン治療 EGFR-TKI耐性または増悪例に対する「抗PD-(L)1 ...
【標準治療】非小細胞肺がんにおけるプラチナ製剤併用療法
1. プラチナ製剤併用療法 下記の非小細胞肺がんに対して「プラチナ製剤併用療法」が治療選択肢である。 ドライバー遺伝子変異/転座陽性非小細胞肺がんの二次治療以降 ドライバー遺伝子変異/転座陰性非小細胞肺がんの「抗PD-(L)1抗体」単剤治療後の二次治療以降 ドライバー遺伝子変異/ ...

 

 

3. 国内で現在開発中の治療

【明日のレジメン図鑑】ライブリバント+ラゼルチニブ(EGFR陽性肺がん)

【明日のレジメン図鑑】ライブリバント+ラゼルチニブ(EGFR陽性肺がん)

「ライブリバント+ラゼルチニブ」治療は、「EGFR遺伝子変異陽性の手術不能又は再発非小細胞肺がん」に対して、2024年4月8日に承認申請されたEGFR/MET二重特異性抗体とEGFR-TKI阻害薬の併用療法。この申請は、Phase 3試験『MARIPOSA試験』の結果に基づく。 ...