明日の大腸がん治療

現在、日本を含む国際共同Phase 3試験が進行中の大腸がん治療についてまとめた。現時点で、進行中のPhase3試験が12件ある。

1. 切除可能な大腸がん

【dMMR直腸がん:周術期治療(EFS)】「ドスタルリマブ(術前後)」vs「化学療法(術後)」

【dMMR直腸がん:周術期治療(EFS)】「ドスタルリマブ(術前後)」vs「化学療法(術後)」

AZUR-2                               dMMRまたはMSI-Hを有するT4N0またはⅢ期の切除可能な結腸がんと診断された人が手術前後の治療を考える場合、「手術前後のドスタルリマブ」治療を選択することで、「術後に化学療法(FOLFOXまたはCAP ...

 

2. 切除不能な大腸がん

2.1 一次治療

「FOLFOX+アバスチン」治療への「オプジーボ」の上乗せ効果を検証する『CheckMate 9X8』試験、MSI-H/dMMR大腸がんに対する「オプジーボ」単剤治療または「オプジーボ+ヤーボイ」治療の有用性を検証する『CheckMate 8HW』試験、BRAFV600E遺伝子変異陽性大腸がんに対する「FOLFOX」治療への「ビラフトビ+アービタックス」の上乗せ効果を検証する『BREAKWATER』試験、HER2陽性大腸がんに対する「FOLFOX」治療への「ツカチニブ+ハーセプチン」の上乗せ効果を検証する『MOUNTAINEER-03』試験が現在、進行中である。

【MSI-H大腸がん:一次治療(PFS)】「オプジーボ+ヤーボイ」vs「化学療法」

【MSI-H大腸がん:一次治療(PFS)】「オプジーボ+ヤーボイ」vs「化学療法」

CheckMate 8HW(NEJM)                      遠隔転移を有するMSI-H/dMMR大腸がんと診断された人が初めての治療を考える場合、「オプジーボ+ヤーボイ」治療を選択することで、「化学療法」を選択した場合を上回る2年無増悪生存率が期待できる。 ...
【BRAF陽性大腸がん:一次治療(PFS)】「ビラフトビ+アービタックス+FOLFOX」vs「FOLFOX」

【BRAF陽性大腸がん:一次治療(PFS)】「ビラフトビ+アービタックス+FOLFOX」vs「FOLFOX」

BREAKWATER                           遠隔転移を有するBRAFV600E遺伝子変異陽性の大腸がんと診断された人が初めての治療を考える場合、「FOLFOX」治療に「ビラフトビ+アービタックス」の上乗せを選択することで無増悪生存期間が延長されるかに ...
【大腸がん:一次治療(PFS)】「セルプルリマブ+CAPOX+ベバシズマブ」vs「CAPOX+ベバシズマブ」

【大腸がん:一次治療(PFS)】「セルプルリマブ+CAPOX+ベバシズマブ」vs「CAPOX+ベバシズマブ」

ASTRUM-015                            転移性大腸がんと診断された人が初めての治療を考える場合、「CAPOX+ベバシズマブ」治療に「抗PD-1抗体セルプルリマブ」治療の上乗せを選択することで無増悪生存期間が延長されるかについて、現在、検証が進め ...
【HER2陽性大腸がん:一次治療(PFS)】「ツカチニブ+ハーセプチン+FOLFOX」vs「FOLFOX」

【HER2陽性大腸がん:一次治療(PFS)】「ツカチニブ+ハーセプチン+FOLFOX」vs「FOLFOX」

MOUNTAINEER-03                         遠隔転移を有するHER2陽性の大腸がんと診断された人が初めての治療を考える場合、「FOLFOX」治療に「ツカチニブ+ハーセプチン」の上乗せを選択することで無増悪生存期間が延長されるかについて、現在、検証 ...
【KRAS陽性大腸がん:一次治療(PFS)】「ルマケラス+FLOFIRI」vs「FOLFIRI±ベバシズマブ」

【KRAS陽性大腸がん:一次治療(PFS)】「ルマケラス+FLOFIRI」vs「FOLFIRI±ベバシズマブ」

CodeBreak 301                            KRAS p.G12C変異を有する転移性大腸がんと診断された人が初めての治療を考える場合、「FOLFIRI+ルマケラス」治療を選択することで、「FOLFIRI±ベバシズマブ」治療を選択した場合を上回 ...

 

2.2 三次治療

「ロンサーフ」単剤治療または「スチバーガ」単剤治療を比較対照に、「ロンサーフ」への「フツキシマブ/モドツキシマブ配合剤」の上乗せを検証する『COLSTAR』試験、MSI-H/dMMR を有しない大腸がんに対する「キイトルーダ+レンビマ」治療の有用性を検証する『LEAP-017』試験、「ニボルマブ/レラトリマブ配合剤」治療の有用性を検証する『RELATIVITY-123』試験、KRAS G12C変異陽性大腸がんに対する「ベクティビックス+ルマケラス」治療の有用性を検証する『CodeBreak 300』試験が現在、進行中である。

【明日のレジメン図鑑】ルマケラス+ベクティビックス(大腸がん)

【明日のレジメン図鑑】ルマケラス+ベクティビックス(大腸がん)

「ルマケラス+ベクティビックス」併用療法は、2024年11月8日に「KRAS G12C変異陽性の治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がん」に対し、承認申請された治療レジメン。本申請は、Phase 3試験『CodeBreaK 300』の結果に基づく。『CodeBreaK 300』試 ...
【大腸がん:三次治療(OS)】「フツキシマブ/モドツキシマブ配合剤+ロンサーフ」vs「ロンサーフ」

【大腸がん:三次治療(OS)】「フツキシマブ/モドツキシマブ配合剤+ロンサーフ」vs「ロンサーフ」

COLSTAR                              KRAS/NRASおよびBRAF野生型の転移性大腸がんと診断され、標準治療および抗EGFR抗体治療を受けた人が次の治療を考える場合、「ロンサーフ」治療に「フツキシマブ/モドツキシマブ配合剤」の上乗せを選択す ...
【大腸がん:三次治療(OS)】「オプジーボ+レラトリマブ」vs「ロンサーフ」

【大腸がん:三次治療(OS)】「オプジーボ+レラトリマブ」vs「ロンサーフ」

RELATIVITY-123                              マイクロサテライト安定の転移性大腸がんと診断され、1〜4回の前治療が無効であった人が次の治療を考える場合、「ニボルマブ/レラトリマブ配合剤」治療を選択しても「ロンサーフ(またはスチバーガ)」治 ...
【PD-L1陽性大腸がん:三次治療(OS)】「キイトルーダ+ファベゼリマブ」vs「ロンサーフ」

【PD-L1陽性大腸がん:三次治療(OS)】「キイトルーダ+ファベゼリマブ」vs「ロンサーフ」

KEYFORM-007                           MSI-H/dMMR を有しない、PD-L1陽性の転移性大腸がんと診断され、標準治療に不応または不耐となった人が次の治療を考える場合、「ペムブロリズマブ/ファベゼリマブ配合剤」治療を選択しても「ロンサーフ ...