明日の腎がん治療

現在、日本を含む国際共同Phase 3試験が進行中の腎細胞がん治療についてまとめた。現時点で、進行中のPhase3試験が5件ある。そのうち、4件は「経口HIF-2α阻害薬 ベルズティファン」が含まれた試験である。

1. 切除可能な腎細胞がん:術後治療

現在、「キイトルーダ+ベルズティファン」治療の有用性を検証する『LITESPARK-022』試験が進行中である。腎細胞がんの術後補助療法として「テセントリク」、「オプジーボ+ヤーボイ」の有用性を検証するPhase3試験が進行していたが、いずれも無病生存期間の延長を示すことができなかった。

【腎細胞がん:術後治療(DFS)】「キイトルーダ+ベルズチファン」vs「キイトルーダ」

【腎細胞がん:術後治療(DFS)】「キイトルーダ+ベルズチファン」vs「キイトルーダ」

LITESPARK-022                           切除可能な淡明細胞型腎細胞がんと診断された人が手術後の治療を考える場合、「キイトルーダ」治療に「経口HIF-2α阻害薬 ベルズチファン」の上乗せを選択することで、無病生存期間が延長されるかについて、現 ...

 

2. 進行腎細胞がん:一次治療

現在、「キイトルーダ+ベルズティファン+レンビマ」治療、「ペムブロリズマブ/クアボンリマブ」治療の有用性を検証する『LITESPARK-012』試験が進行中である。

【腎細胞がん:一次治療(OS、PFS)】「ベルズチファン+キイトルーダ+レンビマ」vs「キイトルーダ+レンビマ」

【腎細胞がん:一次治療(OS、PFS)】「ベルズチファン+キイトルーダ+レンビマ」vs「キイトルーダ+レンビマ」

LITESPARK-012                           進行淡明細胞型腎細胞がんと診断された人が初めての治療を考える場合、「キイトルーダ+レンビマ」治療に「経口HIF-2α阻害薬 ベルズチファン」または「抗CTLA4抗体 クアボンリマブ」の上乗せを選択する ...

 

3. 進行腎細胞がん:二次治療

抗PD-(L)1抗体治療を含む治療中に進行した人に対し、「カボメティクス単剤」治療を対照に「ベルズティファン+レンビマ」治療の有用性を検証する『LITESPARK-011』試験が進行中である。「テセントリク+カボメティクス」治療の有用性は示されなかった。

【明日のレジメン図鑑】ベルズチファン(腎細胞がん)

【明日のレジメン図鑑】ベルズチファン(腎細胞がん)

2024年7月22日、「経口HIF-2α阻害薬 ベルズチファン」単剤治療が「根治切除不能または転移性の腎細胞がん」を予定適応症として承認申請された。本承認申請は、『LITESPARK-005』試験の結果に基づいている。 【承認申請日】 2024年7月22日 【効能及び効果】 単剤 ...
【腎細胞がん:二次治療(OS、PFS)】「ベルズチファン+レンビマ」vs「カボメティクス」

【腎細胞がん:二次治療(OS、PFS)】「ベルズチファン+レンビマ」vs「カボメティクス」

LITESPARK-011                           進行腎細胞がんと診断され、抗PD-(L)1抗体療法を含む治療後に進行した人が次の治療を考える場合、「経口HIF-2α阻害薬 ベルズチファン+レンビマ」治療を選択することで「カボメティクス」治療を上回る ...