【HR陽性乳がん:一次治療】「アバスチン+フェマーラ」vs「フェマーラ」

ホルモン受容体陽性の閉経後の女性が初めての薬物治療を受ける場合、「フェマーラ」だけでなく「アバスチン」の追加併用を選択することで無増悪生存期間の延長が期待できる。

試験では15.6ヵ月から20.2ヵ月に延長。生存期間には差がない。試験では43.9ヵ月と47.2ヵ月。

アバスチン」の追加併用によって増加するグレード3以上の有害事象は高血圧と蛋白尿。試験ではグレード3以上の高血圧が2%から24%に増加し、グレード3以上の蛋白尿が0%から11%に増加。

アバスチン」の追加併用によって無増悪生存期間の延長が期待できるが、グレード3以上の有害事象が現れるリスクも増加する。臨床で用いられるようになるためには「アバスチン」の追加併用が有効な人を治療前に特定できるバイオマーカーの研究が必要。

【発表】

2016年5月2日

【試験名】

CALGB 40503 (Phase 3)〔NCT00601900

【原著】

J Clin Oncol. 2016 ;34:2602-9. [PubMed:27138575]