【肺がん:二次治療(OS)】「ペメトレキセド」vs「ドセタキセル」

JMEI(JCO)                           

進行または転移性の非小細胞肺がんと診断され、1ラインの化学療法中に再発した人が次の治療を考える場合、「ペメトレキセド」治療を選択しても「ドセタキセル」治療を上回る生存期間は期待しにくいが、有害事象を経験するリスクは低下する。

ペメトレキセド」治療を選択することで、全般的に有害事象(重症)の発現する可能性は少なくなる。現れる可能性の減少が期待できる有害事象は、好中球減少症(40.2%→5.3%)、発熱性好中球減少症(12.7%→1.9%)、好中球減少を伴う感染症(3.7%→0%)、発熱性好中球減少症による入院(13.4%→1.5%)、薬剤に関連したその他の有害事象による入院(10.5%→6.4%)、G-CSF 製剤の必要性(19.6%→2.6%)、脱毛(37.7%→6.4%)。

【発表】

2004年5月1日

【試験名】

JMEI(Phase 3)

【原著】

J Clin Oncol. 2004;22:1589-97. [PubMed: 15117980]

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JMEI(Oncologist)                         非小細胞肺がんと診断され、何らかの治療を受けたことがある人が次の治療を考える場合、組織型が大細胞がんであれば、「ペメトレキセド」治療を選択することで「ドセタキセル」治療を選択した場合を上回る生存期間 ...

【添付文書における表記】

非小細胞肺癌患者(化学療法既治療)を対象に米国ほか23ヵ国で実施された第III相試験19)における、本剤500mg/m2投与群及びドセタキセル75mg/m2投与群13)の成績は、次表及び図のとおりであった。なお、本試験は非劣性を検証することを主要目的として実施した。

本剤投与群

ドセタキセル投与群13)

N14)

283

288

生存期間中央値(月)

(95%信頼区間)

8.3

(7.0-9.4)

7.9

(6.3-9.2)

ハザード比

(95%信頼区間)

0.99(0.82-1.20)

p値=0.25115)

13) ドセタキセル投与群:21日を1コースとして第1日目に、ドセタキセル75mg/m2を投与

14) すべての無作為割付された症例

15) ワルド検定(非劣性に関する検定)

本剤単独投与群において、本治療との因果関係を否定できない死亡例が全投与症例265例中3例に認められた。安全性評価対象265例中に認められた主な副作用は、疲労(34.0%)、悪心(30.9%)、食欲不振(21.9%)であった。

19) 発疹の発現及び重症化を軽減するため、外国臨床試験では、本剤投与の前日から投与の翌日までの3日間、デキサメタゾンを1回4mg、1日2回経口投与した。また、国内臨床試験では、発疹が発現した症例に限り、次回の本剤投与時から外国臨床試験の用法・用量を参考にデキサメタゾン等の副腎皮質ホルモン剤の投与を可能とした。