【ALK陽性肺がん:一次治療】「ジカディア450mg/日・食後」vs「ジカディア750mg/日・空腹時」

ASCEND-8(J Thorac Oncol)                   

ALK融合遺伝子陽性の切除不能な進行または再発非小細胞肺がんの人が初めての治療として「ジカディア」治療を考える場合、「450mg/日を食後の服薬」を選択することで、「750mg/日を空腹時に服薬」を選択した場合と同程度の奏効率、無増悪生存期間が期待できる。

【発表】

2019年5月7日

【試験名】

ASCEND-8(Phase 1)〔NCT02299505

【試験参加国】

米国、オーストラリア、オーストリア、ベルギー、ブラジル、ブルガリア、カナダ、コロムビア、チェコ、ドイツ、ギリシア、インド、イタリア、韓国、レバノン、マレーシア、オランダ、ポーランド、ロシア、スペイン、台湾、タイ、トルコ、英国

【原著】

J Thorac Oncol. 2019;14:1255-1265. [PubMed: 30851442]

【添付文書における表記】

化学療法歴のないALK融合遺伝子陽性注2)の切除不能な進行・再発非小細胞肺癌患者81例が本剤450mgを1日1回食後投与又は本剤750mgを1日1回空腹時投与に無作為割付された多施設共同非盲検ランダム化試験である注1)。奏効率(RECIST ver.1.1基準に基づく独立中央画像評価機関の判定によるCR又はPR)は、本剤450mg食後投与群で78.0%(95%信頼区間:62.4%、89.4%)、本剤750mg空腹時投与群で70.0%(95%信頼区間:53.5%、83.4%)であった。

本剤450mg食後投与群の副作用発現頻度は83.1%(74/89例)であった。主な副作用は、下痢50.6%(45/89例)、悪心34.8%(31/89例)、ALT増加32.6%(29/89例)、AST増加、γ-GTP増加 各25.8%(23/89例)、嘔吐24.7%(22/89例)等であった。

本剤750mg空腹時投与群の副作用発現頻度は91.1%(82/90例)であった。主な副作用は、下痢70.0%(63/90例)、嘔吐46.7%(42/90例)、悪心45.6%(41/90例)、ALT増加30.0%(27/90例)、AST増加27.8%(25/90例)、腹痛22.2%(20/90例)疲労20.0%(18/90例)等であった。

注1)本剤の承認された用法及び用量は、450mgを1日1回、食後に経口投与である。

注2)コンパニオン診断薬として製造販売承認されているベンタナOptiview ALK(D5F3)を用いて検査された。