【多発性骨髄腫:維持療法(PFS)】「ニンラーロ」vs「経過観察」

TOURMALINE-MM3(Lancet)                    

多発性骨髄腫と診断され、大量化学療法併用自家造血幹細胞移植に奏効を示した人が次の治療を考える場合、「ニンラーロによる維持療法」を選択することで無増悪生存期間の延長が期待できる。

【発表】

2018年12月10日

【試験名】

TOURMALINE-MM3(Phase 3)〔NCT02181413

【試験参加国】

米国、アルゼンチン、オーストラリア、オーストリア、ベルギー、ブラジル、カナダ、コロンビア、チェコ、デンマーク、フランス、ドイツ、ギリシア、ハンガリー、イスラエル、イタリア、日本(神戸市立医療センター中央市民病院、岩手医科大学附属病院、構仙台医療センター、新潟県立がんセンター中央病院、岡山医療センター、埼玉医療センター、順天堂大学医学部附属順天堂医院、千葉大学医学部附属病院、日本赤十字社医療センター、慶應義塾大学病院、国立国際医療研究センター中央病院、九州大学病院、名古屋市立大学医学部附属病院、名古屋医療センター、渋川医療センター、災害医療センター、豊橋市民病院)、韓国、メキシコ、オランダ、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、シンガポール、南アフリカ、スペイン、スウェーデン、台湾、タイ、トルコ、ウクライナ、英国

【原著】

Lancet 2019; 393: 253–64. [PubMed: 30545780]

【さらに詳しく】

【添付文書における表記】

国際共同第Ⅲ相試験(二重盲検比較試験)

自家造血幹細胞移植(ASCT)後の初発の多発性骨髄腫患者を対象に注7)、プラセボを対照としてイキサゾミブを経口投与した注8)。なお、多発性骨髄腫が一次療法施行後に再発した患者、又は一次療法に無反応であった患者(ASCT施行後に奏効が得られなかった患者を含む)は対象から除外した。
合計656例(日本人22例を含む)が3:2の割合でイキサゾミブ又はプラセボに無作為割付され、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)は盲検化された独立評価委員会(IRC)により中央検査結果に基づき評価され、イキサゾミブ投与群において有意な延長が認められた(2018年4月16日データカットオフ)9)

注7)初回治療として緩解導入療法に続いて大量メルファラン療法及びASCTが実施され、部分奏効以上の奏効が得られた患者を対象とした。
注8)イキサゾミブの用法・用量:28日間を1サイクルとし、最初の4サイクルは、イキサゾミブ3mgを週1回(28日サイクルの1、8及び15日目)経口投与し、最初の4サイクル中に忍容性が認められれば、サイクル5の1日目に4mgへと増量した。なお、イキサゾミブ又はプラセボは、最長で約24ヵ月間、又は病勢進行若しくは忍容不能な毒性が確認されるまで(いずれか早い方まで)投与した。