【乳がん:術後治療(4年DFS)】「アリミデックス」vs「タモキシフェン」

ATAC(Cancer)                          

切除可能な乳がんと診断された女性が手術後の内分泌療法を考える場合、「アリミデックス5年投与」を選択することで「タモキシフェン5年投与」を上回る4年無病生存率が期待できる。

【発表】

2003年11月1日

【試験名】

ATAC(Phase 3)

【原著】

Cancer. 2003;98:1802-10. [PubMed: 14584060]

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【添付文書における表記】

世界21ヵ国で実施した閉経後早期乳癌患者の術後補助療法大規模比較試験において、追跡期間の中央値約68ヵ月時点での再発・死亡・対側乳癌の発生率は、アナストロゾール群18.4%(575/3,125例)及びタモキシフェン群20.9%(651/3,116例)であった。無病期間のハザード比は0.87(95%信頼区間0.78-0.97、p=0.01)であり、アナストロゾール群はタモキシフェン群と比較して乳癌再発リスクを13%低下させた。遠隔再発までの期間のハザード比は0.86(95%信頼区間0.74-0.99、p=0.04)であり、アナストロゾール群はタモキシフェン群と比較して遠隔転移の再発リスクを14%低下させた。また、ホルモン受容体陽性患者における対側乳癌のハザード比は0.47(95%信頼区間0.29-0.75、p=0.001)であり、アナストロゾール群はタモキシフェン群と比較して対側乳癌発生リスクを53%低下させた。なお、追跡期間の中央値約47ヵ月時点でのアナストロゾールタモキシフェン併用群とタモキシフェン群との比較においては、無病期間のハザード比1.04(95%信頼区間0.92-1.19、p=0.5)であり、アナストロゾールの併用による追加効果は認められなかった。