【筋浸潤性膀胱がん:術前治療(pCR)】「ニンテダニブ+ゲムシタビン+シスプラチン」vs「ゲムシタビン+シスプラチン」

遠隔転移が認められていない筋浸潤性膀胱がんと診断された人が手術前の化学療法を考える場合、「ゲムシタビンシスプラチン」療法に「ニンテダニブ」の上乗せを選択しても病理学的完全奏効率の向上は期待しにくい。

探索的事後評価項目ではあるが、「ゲムシタビンシスプラチン」療法に「ニンテダニブ」の上乗せを選択することで生存期間の延長が認められた。「ゲムシタビンシスプラチンニンテダニブ」療法を受けた人の1年無増悪生存率は82%(vs 71%)、2年無増悪生存率は79%(vs 57%)、5年無増悪生存率は68%(vs 52%)と全般的に良好であったが統計学的に有意な差ではなかった(HR 0.52(0.27-1.03), p=0.058)。

ゲムシタビンシスプラチンニンテダニブ」療法を受けた人の93%がグレード3以上の有害事象を経験した(vs 79%, OR 1.65(0.74-3.65) p=0.24)。「ゲムシタビンシスプラチンニンテダニブ」療法をの主なグレード3以上の有害事象は、血栓塞栓イベント(30% vs 21%)、好中球数減少(39% vs 11% OR 5.03(1.95-13.00) p=0.0006)であった。

【発表】

2022年4月11日

【試験名】

NEOBLADE(Phase 2)〔EudraCT, 2012-004895-01 ISRCTN, 56349930

【原著】

Lancet Oncol 2022; 23: 650–58. [PubMed: 35421369]