【乳がん:術後治療(5年RFS)】「化学療法(2週ごと)」vs「化学療法(3週ごと)」

PANTHER(JAMA)                        

高リスクの切除可能な乳がんと診断された女性が手術後の治療を考える場合、「化学療法」の頻度を「2週ごと」に高めることで「3週ごとの化学療法」を選択した場合を上回る5年無再発生存率は期待しにくいが、上回る5年無イベント生存率が期待できる。

「2週ごとの化学療法」として、「エピルビシンシクロホスファミド」を患者の状態に合わせて投与量を調整する「テーラード化学療法」と、投与間隔を2週間に短縮する「dose-dense化学療法」を組み合わせた。「3週ごとの化学療法」として、「エピルビシンシクロホスファミド5-FU」を用いた。

「2週ごとの化学療法」を選択しても「3週ごとの化学療法」を選択した場合を上回る5年生存率は期待しにくい。試験では「2週ごとの化学療法」を受けた92.1%が5年間生存できたのに対し、「3週ごとの化学療法」を受けた人の5年生存率は90.2%と差はなかった(HR 0.77, 95% CI、0.57-1.05, p=0.09)。

グレード3または4の非血液毒性を「2週毎の化学療法」を受けた52.6%の人が、「3週毎の化学療法」を受けた36.6%の人が経験した。

【発表】

2016年11月8日

【試験名】

PANTHER(Phase 3)〔NCT00798070

【原著】

JAMA. 2016;316:1888-1896. [PubMed:27825007]

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