
術前補助化学療法(アントラサイクリン系薬、タキサン系薬、またはその両方を含む)を受けた人は、手術を受けた後、「ゼローダ」治療を選択することで、無再発生存率の向上が期待できる。日本と韓国の臨床試験結果。
試験では、術後に「ゼローダ」治療を受けることで、5年無増悪生存率が67.6%から74.1%に、5年生存率が83.6%から89.2%に向上した。
トリプルネガティブの人では、「ゼローダ」治療を受けることで、5年無増悪生存率が56.1%から69.8%に、5年生存率が70.3%から78.8%に向上した。
「ゼローダ」治療の主な有害事象は、手足症候群で、治療を受けた 73.4%の人に発現した。
【発表】
2017年6月1日
【試験名】
CREATE-X /JBCRG-04(Phase 3)〔UMIN000000843〕
【原著】
N Engl J Med 2017;376:2147-59. [PMID:28564564]
【外部リンク】
- 術前化学療法後の乳癌に対する術後アジュバント療法としてのカペシタビン〔NEJM 日本語アブストラクト〕
- HER2陰性乳がん術前化学療法後のカペシタビン術後補助療法は生存率を改善する-CREATE-X(JBCRG-04)(解説:矢形 寛 氏)〔ケアネット〕
- 術前化学療法後のHER2陰性乳がんに、術後のカペシタビンが有効〔MEDLEY〕
- 術前化療+術後カペシタビン、HER2陰性乳がんの予後を改善〔ケアネット〕
- カペシタビンは術前化学療法後に残存病変をもつ乳がん患者の転帰を改善(サンアントニオ乳がんシンポジウム2015)/米国がん学会(AACR)〔海外がん医療情報リファレンス〕
- 術前化学療法でpCRが得られなかった乳癌に術後カペシタビン投与が有効【SABCS2015】〔日経メディカル〕