【軟部肉腫:二次治療(PFS)】「ヨンデリス」vs「支持療法」

進行または再発悪性軟部腫瘍と診断され、アントラサイクリン系などの使用可能な抗悪性腫瘍剤による治療後に病勢進行が認められた人が次の治療を考える場合、「ヨンデリス」治療を選択することで、無増悪生存期間の延長が期待できる。

【発表】

2015年3月18日

【試験】

Phase 2

【試験実施国】

日本

【原著】

Lancet Oncol. 2015;16:406-16. [PubMed: 25795406]

【添付文書における表記】

アントラサイクリン系などの使用可能な抗悪性腫瘍剤による治療後に病勢進行が認められた進行又は再発悪性軟部腫瘍患者を対象に、無増悪生存期間(PFS)を主要評価項目とし、本剤(1回1.2mg/m2)のベストサポーティブケア(BSC)に対する優越性の検討を目的とした第Ⅱ相比較試験を実施した。本試験に登録された患者の組織型は粘液型/円形細胞型脂肪肉腫、滑膜肉腫、胞巣型横紋筋肉腫、骨外性Ewing肉腫/未熟神経外胚葉性腫瘍、隆起性皮膚線維肉腫、胞巣状軟部肉腫、明細胞肉腫、類血管腫線維性組織球腫、線維形成性小細胞腫瘍、骨外性粘液型軟骨肉腫及び間葉型軟骨肉腫であった。その結果、有効性解析対象例73例(本剤37例、BSC36例)でのPFSにおいて、本剤のBSCに対する優越性が確認された。

副作用発現率は100%(36/36例)であった。主な副作用は悪心88.9%(32/36例)、好中球数減少83.3%(30/36例)、ALT増加66.7%(24/36例)、食欲減退58.3%(21/36例)、白血球数減少55.6%(20/36例)、便秘47.2%(17/36例)、AST増加47.2%(17/36例)、倦怠感44.4%(16/36例)、嘔吐38.9%(14/36例)、血小板数減少36.1%(13/36例)、貧血30.6%(11/36例)であった。