【腎細胞がん:術後治療(DFS)】「テセントリク」vs「経過観察」

IMmotion010 (Lancet)                   

再発リスクが高い腎細胞がんと診断された人が手術後の治療を考える場合、「テセントリクの1年投与」を選択しても無病生存期間の延長は期待しにくい。「テセントリク」治療を選択した人の1年無病生存率は77.4%(vs 74.1%)、2年無病生存率は67.3%(vs 65.0%)、3年無病生存率は59·4%(vs 59·0%)であった。しかし、アジア人、女性では、「テセントリク」治療を選択することで、無病生存期間の延長が期待できる可能性が高い。

本試験の結果を受けて、「テセントリク」の腎細胞がんの術後補助療法に対する開発が中止された。

【発表】

2022年9月10日

【試験名】

IMmotion010(Phase 3)〔NCT03024996

【試験参加国】

米国、アルゼンチン、オーストラリア、オーストリア、ブラジル、カナダ、チリ、中国、チェコ、デンマーク、フランス、ドイツ、アイルランド、イスラエル、イタリア、日本(名古屋大学医学部附属病院、弘前大学医学部附属病院、九州大学病院、神戸大学医学部附属病院、筑波大学附属病院、三重大学医学部附属病院、新潟大学医歯学総合病院、岡山大学病院、自治医科大学附属病院 、徳島大学病院、虎の門病院、東京医科歯科大学病院、日本医科大学付属病院、東京女子医科大学足立医療センター、がん研有明病院、慶應義塾大学病院)、韓国、オランダ、ポーランド、ロシア、セルビア、スペイン、台湾、タイ、トルコ、ウクライナ、英国

【原著】

Lancet 2022; 400: 1103–16. [PubMed: 36099926]

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