
PACE(NEJM)
慢性期慢性骨髄性白血病と診断され、少なくとも「スプリセル」、「タシグナ」治療のいずれかを受けたことがある267名が「アイクルシグ」治療を受けた結果、56%の人が細胞遺伝学的大奏効を得ることができた。
「アイクルシグ」治療を受けた人の1年生存率は94%、1年無増悪生存率は80%であった。
「アイクルシグ」治療を受けた人の37%に血小板減少症、34%に発疹、32%に皮膚乾燥、22%に腹痛(22%)が現れた。9%に重篤な動脈血栓イベントが発症し、3%は治療に関連するものと考えられた。12%の人が有害事象のために治療を中止した。
【発表】
2013年11月1日
【試験名】
PACE(Phase 2)〔NCT01207440〕
【試験参加国】
オーストラリア、ベルギー、フランス、ドイツ、イタリア、韓国、オランダ、シンガポール、スペイン、スウェーデン、英国
【原著】
N Engl J Med. 2013;369:1783-96. [PubMed:24180494]
【さらに詳しく】
- フィラデルフィア染色体陽性白血病に対するポナチニブの第 2 相試験〔NEJM日本国内版〕
- 新規TKIポナチニブ、治療抵抗性の慢性骨髄性白血病に効果/NEJM〔ケアネット〕
- ponatinibのT315I変異含む変異を持つCML・フィラデルフィア染色体陽性ALLへの有効性が12カ月観察でも確認【ASH2012】〔日経メディカル〕
- potatinibのT315I変異含む変異を持つCML、フィラデルフィア染色体陽性ALLへの有効性がフェーズ2でも確認【ASH2011】〔日経メディカル〕
【添付文書における表記】
ダサチニブ若しくはニロチニブに抵抗性又は不耐容又は、breakpoint cluster region–abelson(BCR-ABL)複合体T315I変異を有するCML及びPh+ALL患者449例を対象に実施した非盲検試験において、本剤45mgを1日1回経口投与した。CP-CMLにおける主要評価項目である12箇月までのMCyR率、並びにAP-CML、BP-CML及びPh+ALL患者における主要評価項目である6箇月までのMaHR率は、以下のとおりであった。
CP-CML
R/I
12箇月までのMCyR率
51.2%(104/203例)
T315I変異
70.3%(45/64例)
AP-CML
R/I
6箇月までのMaHR率
56.9%(37/65例)
T315I変異
55.6%(10/18例)
BP-CML/Ph+ALL
R/I
35.4%(17/48例)
T315I変異
32.6%(15/46例)
MCyR:CCyR(細胞遺伝学的完全奏効)とPCyR(細胞遺伝学的部分奏効)両方を含む。
CCyR(Ph+分裂中期細胞0%)、PCyR(Ph+分裂中期細胞1%~35%)
MaHR:CHR(血液学的完全奏効)とNEL(白血病の所見なし)両方を含む。
副作用発現頻度は、449例中419例(93.3%)であった。主な副作用は、血小板減少169例(37.6%)、発疹159例(35.4%)、皮膚乾燥145例(32.3%)、腹痛105例(23.4%)及び好中球数減少89例(19.8%)であった。