【多発性骨髄腫:二次治療(ORR)】サークリサ

Islands(Cancer Sci)                       

再発または難治性の多発性骨髄腫と診断された日本人33名が「サークリサ(20mg/kg)」単剤療法を受けた結果、36.4%の人が治療に奏効した。「サークリサ」治療を受けた33名中19名(57.6%)が有害事象を経験した。

サークリサ(20mg/kg)」単剤療法の主な有害事象は、注射部位反応 13名(39.4%)、 肺炎 2名(6.1%)、背部痛 2 例(6.1%)、血小板減少 2 例(6.1%)、 白血球減少 2 例(6.1%)であった。

【発表】

2020年10月15日

【試験名】

Islands/TED14095(Phase 1/2)〔NCT02812706

【試験実施国】

日本

【原著】

Cancer Sci. 2020 ;111:4526-4539. [PubMed: 32975869]

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【添付文書における表記】

日本人の再発又は難治性の多発性骨髄腫患者13) 36例を対象に、本剤単独療法14) の有効性及び安全性を検討する非盲検非対照試験を実施した。
本剤20mg/kgが投与された33例において、主要評価項目である奏効率15) は、36.4%(95%信頼区間:20.4~54.9%)であった(2019年12月10日データカットオフ) 。
本剤20mg/kgが投与された33例中19例(57.6%)に副作用が認められた。主な副作用は、Infusion reaction 13例(39.4%)、肺炎2例(6.1%)、背部痛2例(6.1%)、血小板減少2例(6.1%)、白血球減少2例(6.1%)等であった。

13) プロテアソーム阻害剤及び免疫調節薬を含む3レジメン以上の前治療歴を有する、又はプロテアソーム阻害剤及び免疫調節薬のいずれに対しても難治性である患者を選定した。なお、抗CD38モノクローナル抗体による前治療歴を有する患者は除外した。

14) 28日間を1サイクルとし、第1相パートでは1日1回10又は20mg/kgを、第2相パートでは1日1回20mg/kgを、それぞれ最初のサイクルは1週間間隔で4回(1、8、15、及び22日目)、2サイクル以降は2週間間隔で2回(1、15日目)静脈内投与した。なお、本剤の承認用量は20mg/kg(単独療法)である。

15) 奏効率は、独立効果判定委員会によって評価された最良総合効果が部分奏効以上である患者の割合とした。