進行前立腺がんと診断された男性が初めての治療を考える場合、「LH-RHアゴニスト(ゾラデックスまたはリュープリン)」治療に「カソデックス」の上乗せをすることで、治療12週時におけるPSA正常化率の向上、治療成功期間の延長が期待できる。
【発表】
2004年4月24日
【試験】
Phase 3
【試験実施国】
日本
【原著】
Jpn J Clin Oncol. 2004 ;34:20-8. [PubMed: 15020659]
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【添付文書における表記】
また、未治療進行前立腺癌患者(病期C/D)を対象とした本剤とLH-RHアゴニストとの併用療法とLH-RHアゴニスト単独療法を比較した国内第III相二重盲験比較試験の成績は次のとおりである。
本剤及びLH-RHアゴニスト併用
LH-RHアゴニスト単独
P値(95%信頼区間)
ハザード比
PSA正常化注1)率(投与12週時)
79.4%
(81/102例)
38.6%
(39/101例)
<0.001
(27.6-52.0)
-
PSA正常化注1)までの期間
(中央値)
8.1週
24.1週
<0.001
(2.77-5.66)
3.96
奏効率
(投与12週時)
77.5%
(79/102例)
65.3%
(66/101例)
0.063
(-0.3-24.1)
-
TTTF注2)
(中央値)
117.7週
60.3週
<0.001
(0.38-0.77)
0.54
TTP注3)
(中央値)
未到達
96.9週
<0.001
(0.26-0.63)
0.40
注1) PSA≦4ng/mL
注2) TTTF:Time to treatment failure(治療成功期間)
注3) TTP:Time to progression(無増悪期間)
本試験において、副作用は本剤及びLH-RHアゴニスト併用療法群で66.7%に認められ、主な副作用は、ほてり(16.7%)、血中アルカリフォスファターゼ増加(10.8%)、貧血(8.8%)等であった。