ASCENT(NEJM)
転移性(脳転移を除く)のトリプルネガティブ乳がんと診断され、2ライン以上の治療歴がある女性が、次の治療を考える場合、抗Trop-2抗体薬物複合体「トロデルビ」治療を選択することで「化学療法(カペシタビン、ハラヴェン、ゲムシタビン、ビノレルビンより主治医が選択)」を選択した場合を上回る無増悪生存期間、生存期間が期待できる。
化学療法の奏効率が5%であったの対し、「トロデルビ」治療を受けた人の35%が治療に奏効した。
グレード3以上の治療関連有害事象について「トロデルビ」治療を受けた人の51%が好中球減少症(vs 33%)、10%が白血球減少症(vs 5%)、10%が下痢(vs 1%未満)、8%が貧血( vs 5%)、6%が発熱性好中球減少症(vs 2%)を経験した。
【発表】
2021年4月22日
【試験名】
ASCENT(Phase 3)〔NCT02574455〕
【試験参加国】
米国、ベルギー、カナダ、フランス、ドイツ、スペイン、英国
【原著】
N Engl J Med 2021;384:1529-41. [PubMed: 33882206]
【さらに詳しく】
- 転移性トリプルネガティブ乳癌に対するサシツズマブゴビテカン〔NEJM日本語アブストラクト〕
- 新規抗体薬物複合体SG、転移TN乳がんに有効/NEJM〔ケアネット〕
- 転移を有するTNBCの3次治療として抗体薬物複合体sacituzumab-govitcanがPFS、OS、奏効率を改善【ESMO2020】:〔日経メディカル〕
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